こんにちはTKです。(@lasdream03)
本は最高の自己投資と信じ、年間100冊以上の本を読んでいます。
ユキちゃんのような疑問を持っている人に向けて、この記事は書かれています。
著者名①:メアリーバフェット
経歴
- バフェットの息子ピーターの元夫人
- 12年間に渡って、バフェットの投資を身近に見てきた
- 作家、投資レクチャー講師として活躍
著者名②:デビット・クラーク
経歴
- ポートフォリオ・マネージャー
- バフェット家とは30年来の付き合い
著者はメアリー・バフェットとデビット・クラークの2人です。共にバフェットと長い時間を過ごしてきた人物なので、その投資術には信頼が置けますね。
この2人は共著で、バフェット投資術に関する本を多数出版しています。その中でも「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」は応用的な話が多く、上級者向けの内容です。
全てを理解するのには苦労しますが、確実に投資のレベルを向上させてくれるので、本棚に置いといて、定期的に読み返してたい1冊ですね。
さて、当記事では、5分でわかる「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の要約・書評を書いていきます。
それでは、ごらんください。
【要約】億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の要点を以下の3点に絞りました。
- 目先の悪材料によって売り込まれる時を狙う
- 消費者独占型企業を見分ける8つの基準
- 高ROEはなぜ好ましいか?
では、それぞれ深堀りしていきます。
目先の悪材料によって売り込まれる時を狙う
株で儲ける手順は単純明快です。「安い価格の時に買う」これだけですね。これができれば、あなたが買った株は時間が経てば上昇し、リターンをもたらしてくれます。
では、安い価格の時とは、具体的にどんな時でしょうか?それは、「目先の悪材料によって売り込まれた時」です。
悪材料すなわち株価の下落であり、それを耳にしてバフェットの目は輝き始める。バフェットにとって市場の短期指向と悪材料の組み合わせは、永遠に途絶えることのない贈り物なのだ。(中略)近視眼の市場がいかに株価を低迷させようとも、必ずやそのぬかるみから力強く回復するだけの経済エンジンを備えた、少数の企業があるということだ。
「悪材料が出る=買い」ではないので注意して下さい。悪材料を跳ね返すだけの経済エンジンを持っていないと、低迷から抜け出せませんからね。
では、その悪材料を跳ね返せる企業とは一体どんな企業でしょうか?それは「消費者独占力」高い企業です。
「消費者独占力?」と思われたかもしれませんので、もう少し細かく見ていきましょう。
消費者独占型企業を見分ける8つの基準
悪材料が出て株価が低迷した際に買うべきなのは、「消費者独占力」が高い企業です。基準は以下の8つになります。
- 消費者独占力を持つと思われる製品・サービスがあるか
- 1株あたり利益(EPS)が力強い増加基調にあるか
- 多額の負債を抱えていないか
- 株主資本利益率(ROE)は十分高いか
- 現状を維持するために、内部留保の大きな割合を再投資する必要があるか
- 内部留保利益を新規事業や自社株買戻しに自由に使えるか
- インフレを価格に転嫁できるか
- 内部留保利益の再投資による利益が、株価上昇につながっているか
これらの条件を満たしている企業は、消費者独占力が高く、たとえ株価が低迷しても、復活できるパワーを備えていると見なせます。
ものすごくザックリいうと「余裕を持って経営されている企業」と表現できるでしょうか?
基準の箇条書きだけだとイメージが湧きづらいので、特別に「④株主資本利益率(ROE)は十分高いか」に関する話をピックアップして解説します。
高ROEはなぜ好ましいか?
ROEとは、自己資本に対してどれだけの利益を上げているかを見る指標です。
バフェットは、このROEが高い会社を好みます。理由は「長期の複利効果」が大きな威力を発揮するからです。
例えば、自己資本額が全く同じで、ROEに差がある2つの企業「A社とB社」について考えてみましょう。
A社 | B社 | |
自己資本 | 1,000万円 | 1,000万円 |
ROE | 15% | 10% |
「たった5%の差しかないじゃん」と思われたかもしれませんが、その差を甘く見てはいけません。
もしこの2社が5年間同じROEを維持すると、5年後には、自己資本に「288万円」もの差がつきます!
A社 | B社 | |
1年目(自己資本) | 1,000万円 | 1,000万円 |
2年目 | 1,150万円 | 1,100万円 |
3年目 | 1,322.5万円 | 1,210万円 |
4年目 | 1,520.9万円 | 1,331万円 |
5年目 | 1,749万円 | 1,461.1万円 |
この計算結果から、長期投資目的で株を買う場合は、ROEの高さは非常に重要だと言えますね。
【書評】億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」の書評は以下の2点です。
- 短期的なニュースに左右されてはいけないと感じた
- 一般の投資家は、とりあえず基本編を押さえればOK
では、それぞれ深堀りしていきます。
短期的なニュースに左右されてはいけないと感じた
私達人間は単純なので、悪いニュースが出れば株価は下がり、良いニュースが出れば株価上がります。
しかし、そんな短期的なニュースに踊らされて株の売買をするなんて、判断が浅すぎると思うようになりましたね。
本質的な価値があれば、悪いニュースが出て株価が下がっても、必ずそこから復活するはずです。本書ではその本質的な価値の判断基準を、様々な視点から解説してくれたので、とても参考になりました。
一般の投資家は、とりあえず基本編を押さえればOK
本書は「基礎編」と「応用編」の2段構成です。
正直に言うと、応用編はやや難易度が高く、投資に慣れていない人が見ると眠くなってしまうかもしれません(笑)。
応用編の内容一部
- 期待収益率の計算
- 経営陣の投資能力評価
なので、個人的には「基礎編」を理解できればOKだと思います。
この基礎編は、本質的な話が凝縮されていますので、ここを理解するだけでも、投資の成績は格段にレベルアップするはずですよ。
億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術は、どんな人におすすめか?
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」は以下のような人におすすめです。
- 長期的に稼げる株の見分け方を知りたい人
株式投資というのは、どうしても短期的な目線で売買しがちです。ですが、本当に大きなリターンを得るためには、長期的に稼いでくれる株を、見極める必要があります。
理由は、先程も話しましたが、「長期の複利効果」が非常に大きな力を発揮するからです。常に稼げる株を見極められれば、時間はかかりますが、確実にあなたは裕福になっていくはずです。
目先の利益に囚われず、長い目で投資することを考えている人に、ピッタリの本ですね。
億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術:まとめ
いかがでしたか?
最後に、ご紹介できなかった内容と、本書を読むメリットについてまとめます。
ご紹介できなかった内容一覧
- コモデティ型企業は避けよう
- 国債利回り以下では投資と呼べない
- 経営陣の投資能力評価
- 自社株買戻しが株主の富を増やす仕組み
本書を読むメリット
- 長期的に稼げる株の本質を見極められるようになる
- 短期的な目線で株を取引しようと思わなくなる
では、良き読書ライフを!
関連書籍
「億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術」と併せて読むことをオススメする関連書籍を、3冊紹介します。
株式投資の未来~永続する会社が本当の利益をもたらす
著者は、ペンシルベニア大学ウォートン・スクール教授の、ジェレミー・シーゲル。
本書の内容を簡単に言うと、「長期投資で成功するための方法がまとまった本」となりますね。
買ってはいけない株の特徴が記載されていますので、失敗を避けたい人におすすめです。
ピーター・リンチの株で勝つ―アマの知恵でプロを出し抜け
(2024/09/16 00:19:20時点 Amazon調べ-詳細)
著者は、アメリカの証券アナリスト:ピーター・リンチ。
本書も、長期投資で成功するための知識が詰まった本です。
ところどころバフェットと同じような思考を垣間見ることができるので、本書を読めば、「投資で成功している人の共通点」を見いだすことができるでしょう。
ウォーレン・バフェット 成功の名語録 世界が尊敬する実業家、103の言葉
(2024/09/16 10:54:41時点 Amazon調べ-詳細)
著者は、フリージャーナリストの桑原 晃弥(くわばら・てるや)さん。
本書は、ウォーレン・バフェットの発言を103にまとめて、一つずつに解説を加えていくという構成になっています。
難しい計算や言葉は少なめで、すんなりと読むことができるはずです。
バフェットの技を学ぶ前に、「思考を学びたい」という人はぜひ。