やっぱ金原ひとみの作品は最高!
今回紹介する『YABUNONAKA―ヤブノナカ』を読んでいる途中で、僕は何度もそう思いました。
本書のテーマは性加害。
過去に男から性的な搾取をされたという告発が世間を賑わせ、関係者の人生を狂わせていきます。性的な話はセンシティブかつ話題性もあるので、それ系の失敗は世間から大きな関心を集めますよね。
ただ、世間はその告発を疑う姿勢を持てているでしょうか?男性側も傷ついているということを想像したことはあるでしょうか?
様々な角度から重いテーマを扱っており非常に読み応えがありましたが、僕はテーマとはちょっと違った視点からの感想をここでは述べたいと思っています。
金原ひとみは作品を通じて叫んでいる
金原さんが本を書く最大の理由は、叫びたいからだと思っています。自分の中でどうにも解消できない怒りや悲しみを作品を通じて叫びまくって、なんとか人生を歩んでいる。
そんな繊細な金原さんが、僕はたまらなく愛おしくなるんです。
本書では様々なキャラクターが描かれており、彼らは多種多様な想いを巡らせるのですが、その想いは時に金原さんの叫びでしかないと思えることがあるんですね。
今回の作品を通じて金原さんが言いたかったのは、「私のことをみんな勘違いしすぎ!」ということだと思うんです。
金原さんは、ただただ思いの丈を綴っているだけなのに、それを良いように捉えられ過ぎてしまうことに違和感を抱いている。本書を読んでいるとですね、そういったモヤモヤを感じるんですよ。
金原さんは世界の平和を祈っている良い人なのは間違いありません。ただそれと同時に、残酷性も持ち合わせた人でもあるんです。
「良い面だけでなく、悪い面もちゃんと知って受け止めてほしい。それが私だから」
そんな悲痛な叫びを僕は本書を通じて受け取りました。
描写がエグいのが最高
性加害をテーマとしているので、当然、めっちゃエグい表現もたくさん出てきます。
僕はそういう類の描写を読んでいる時に、この本を手に取って良かったなと思えるんです。やはり僕の中にも残虐性のようなものはあって、そういう感覚が刺激されると興奮というか感動みたなものが芽生えるんですよ。
もちろん、僕は女性を傷つけたいなどとは思わないです。だけど、過度に女性が傷つけられる描写を読んでいると目が離せなくなるんですよ。
こういう下品というか醜い感性を刺激してくれる金原作品、ほんと最高です。
まとめ
では、今回の書評を簡潔にまとめます。
- 金原さんは本書を通じて自分の想いを叫んでいる
- めっちゃエグい描写があって没入できる
では、良き読書ライフを。

