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書籍レビュー

【複雑な苦悩を描いた名作】「夜のピクニック」を読んだ感想

先日、「夜のピクニック」を読了しました。

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本書を読んだ感想を、淡々と語っていきます。

本書は2004年に発表された作品でして、まあまあ古い作品と言えます。なぜそんな古い作品を今更読んでいるかと言うと、友人の家に遊びに行った時に偶然目に入ったからです。特に深い意味もなく、なんとなく借りて読むことにしました。

結論から言うと、複雑な苦悩を描写しているシーンがとても美しかったですね。

本書は高校のイベントが舞台になっておりまして、そのイベントは歩行祭と呼ばれています。名前の通りただただ歩くイベントなのですが、総距離はなんと80キロで、しかも夜通し行います。現実では絶対に見られないイベントということもあって、まず設定で惹かれる作品ですね。

主人公と呼べるキャラは2人いまして、その2人はある因縁を抱えている関係です。その因縁とどう向き合うかが本書のメインテーマなのですが、因縁はとても複雑で、簡単に解消できるものではありません。また、その因縁以外にも様々な見どころがあって、読む人によって惹かれるシーンが異なる作品なのかなと思いました。

僕が個人的に惹かれたシーンは、p272の「好きという想いを解消するにはどうすればいいか?」と主人公が思い悩むシーンです。物凄く共感できまして、なんだか心にジーンときました。