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書籍レビュー

【最強のスキル】「悩む力」を要約しました【これはホントに身につけた方がいい】

この記事は、下記の動画を文字起こしした内容となっております。

こんにちは、こんばんは、TKです。

 

今回ご紹介する本は、「悩む力」という本です。

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本書は、「悩む」という一見ネガティブな行動を最強のスキルとして位置づけ、「悩む」ことの素晴らしさや、適切に「悩む」方法を解説してくれる内容となっております。

著者はあの、メンタリストDaiGoさんです。

DaiGoさんは言います。

これまでのに何冊もの本を出してきた私が、昔からもっとも重要視しているのも、他ならぬこのクリティカル・シンキングの考え方です。

引用:悩む力

クリティカル・シンキングというのは、直訳すると「批判的思考」となります。

「批判的」という単語が入っているので、ややネガティブなイメージを持たれたかもしれませんが、決してネガティブなものではありません。

クリティカル・シンキングは、あらゆる仮説を立て、根拠をデータで証明し、具体的なゴールに向かって最適解を探し続ける作業のことを意味しています。

その作業を短く表した言葉が、本書のタイトルでもある「悩む力」です。

後に詳しく説明しますが、この「悩む力」を身につけることには膨大なメリットがあります。

今回の動画では、「悩む力」を身につけるメリット・「悩む力」を身につける方法についてわかりやすく解説します。

しつこいようですが、「悩む力」は最強のスキルと言っても過言じゃないものなので、ぜひこの動画で身につけてほしいと思います。

「悩む力」を身につけるメリットとは?

はい、では最初に「悩む力」を身につけるメリットを3つに分けてご紹介します。

  1. キャリアの成功に役立つから
  2. 未来を予測しやすくなるから
  3. 嫌な気分を軽くしてくれるから

それぞれ解説します。

キャリアの成功に役立つから

はい、1つ目のメリットが、「キャリアの成功に役立つから」です。

このメリットが、「悩む力」を身につける最大のメリットとなります。

なぜ「悩む力」がキャリアの成功に役立つと断言できるのか?

なぜなら「悩む力」は、情報の分析力・問題の解決能力・戦略的な計画力といったあらゆるスキルの集合体だからです。

情報の分析力・問題の解決能力・戦略的な計画力が高い人が、キャリアで成功を収められるのは、容易にイメージできますよね。

しかもこの「悩む力」は、企業から求められる能力ということが調査によって明らかになっています。

EYA(若者の学習改善に取り組む非営利組織)が2016年に出したレポートによると、過去3年で世界中の企業が求めるようになった能力の第2位に「クリティカル・シンキング」、つまり「悩む力」がランクインしています。

ちなみに1位は、デジタルリテラシーでした。

スキルの詳細やレポートを見る限り、「悩む力」はキャリアの成功を収めるための必須条件と言っても過言ではないでしょう。

未来を予測しやすくなるから

はい、2つ目のメリットが「未来を予測しやすくなるから」です。

未来を予測できるようになれば、未来に対して過度な不安を抱くこともなくなりますし、株価の予想も上手くなります。

では、なぜ「悩む力」を身につけると未来を予測しやすくなるのか?

理由は、未来を予測するために必要な情報を細かく分析できるようになるからです。

予測力の研究で有名なフィリップ・テトロックによると、優秀な専門家を集めて経済の未来予測をさせてみたら、当たる確率はほぼ50%だったそうです。

つまり、コインを投げで答えを決めたのとほとんど変わらないという、悲惨な結果だったということです。

このような結果になったのは、「自分の知識に自信を持ちすぎて、細かい分析を行わなかったから」だと推測できます。

実際にテトロックは専門家でもない人たちを集めて経済の未来予測を行わせたところ、専門家の的中率を30%も上回ることができました。

なぜ専門家でもないチームが、専門家を出し抜くことができたのか?

理由は、「悩むことをサボらなかったから」です。

「この問題について自分たちは何を知っていて、何を知らないのか?」

「他に似たような問題はないか?その似た問題と、今取り組んでいる問題の異なる部分は何なのか?」

「新しい見解やデータはないか?」

といった悩む作業をひたすら繰り返したことで、予測の精度を上げることができたのです。

以上の作業は「悩む力」を発揮する方法を知れば、誰でも行えるようになります。

嫌な気分を軽くしてくれるから

はい、3つ目のメリットが「嫌な気分を軽くしてくれるから」です。

「悩む力」をつけると嫌な気分が軽くなるというのは、矛盾しているようにも聞こえたかもしれません。

しかし、「悩む力が嫌な気分を軽くした」という実験結果があるんですよ。

オハイオ州立大学がうつ病を患っている男女55人を集めて、「ソクラテス式問答法」を実践してもらいました。

後ほど詳しく解説しますが、「ソクラテス式問答法」とは質問を繰り返すことで理解を深めていくテクニックのことです。

集まった男女の中に離婚したことを引きずっている方がいたので、その方にこんな質問を自分に投げかけるよう指示しました。

「離婚した人はみんな、人生に失敗したと言えるだろうか?」

「知り合いの中に、離婚しても幸せな人はいないだろうか?」

「離婚と失敗のイメージは、自分の中でどう結びついているのだろうか?」

すると、16週間のトレーニングでその方のメンタルは大きく改善し、抑うつの評価尺度が1.51ポイント減少したそうです。

この結果について、研究者はこう言いました。

患者たちは、自分自身に質問を投げかけることで、ネガティブな思考に疑いを持つようになった。『ソクラテス式問答法』は、自分たちのネガティブ思考が理論的に正しいのかどうかを考えさせ、もっとも現実的で幅広い視点を得るためのツールとして使える。

引用:悩む力

はい、「思考に疑いを持つ」この言葉に注目してください。

離婚は一見ネガティブな印象がありますが、離婚をしてその後幸せになった人もたくさんいますよね。

つまり思考に疑いを持ち続けることで、「離婚は悪ではない」という事実に気がつけるということです。

このように、悩む力の基本テクニックである「ソクラテス式問答法」を使えば、嫌な気分から抜け出せるようになります。

では、以上の話を踏まえて「ソクラテス式問答法」の実践編に話を移してきます。

「ソクラテス式問答法」実践編

今、「ソクラテス式問答法」は嫌な気分から抜け出せるものとしてお話を進めてきましたが、決して得られる成果はそれだけじゃありません。

先にお話した「キャリアの成功・正確な未来予測」という成果を得るためにも使えるテクニックですので、ぜひこの機会に習得してください。

ちなみに「ソクラテス」というのは紀元前のギリシャにおいて、知識をひけらかしてドヤ顔している人に質問をぶつけまくって論破した哲学者として有名です。

そんな何事にも疑問を持って質問する意識が、「ソクラテス式問答法」という言葉には込められています。

先に大枠を説明しておくと、「ソクラテス式問答法」は「疑う姿勢」が軸となっております。

「疑う」と一言にいっても、方法がいろいろありますので、その方法を6つのテーマに分けて解説します。

  1. 明確化の質問
  2. 前提調査の質問
  3. 証拠の質問
  4. 視点の質問
  5. 影響と結果の質問
  6. 疑問の質問

では、それぞれ解説します。

①明確化の質問

1つ目のテーマが、「明確化の質問」です。

「明確化の質問」とは言葉のとおり、曖昧な物事を明確化するために行う質問です。

例えば、「○○という言葉の意味はなんですか?」「具体例はありますか?」というのが「明確化の質問」にあたります。

この質問のメリットは、「具体的な行動を起こせるようになる」というところにあります。

例えばいきなり、「ソクラテス式問答法は役立つので、ぜひ実践してください」と言われても、「ソクラテス式問答法って何?」という疑問が湧いてきますよね?

実は多くの人が、こういう疑問を持っても知ったかぶりをしてしまうのが現実です。

「上司と話をしているときに意味不明な単語が出てきたけどスルーした」なんて経験、1度はありますよね。

本来であればその言葉の意味を聞いたほうが具体的な行動につながるのですが、つい見栄を張ってしまうのが人間です。

しかし、何事も知ったかぶりをしていれば、何も具体的な行動を起こせない人へと成り下がってしまいます。

この「明確化の質問」は具体的な行動を取るための必須テクニックですので、ぜひ常日頃から意識して実践してほしいですね。

②前提調査の質問

はい、2つ目のテーマが「前提調査の質問」です。

「前提調査の質問」とは簡単に言うと、質問を繰り返すことによって、物事をどんどん深堀りしていくイメージです。

例えば、「その問題の重要な点は何ですか?」「そのように考えた理由は何ですか?」というのが「前提調査の質問」にあたります。

前提を疑う質問なので、頭に「そもそも」という言葉がつく質問と思ってもらえればOKです。

この「前提調査の質問」を行うことで、当たり前に受け入れてしまっている状況を打破することができます。

例えば、「入社した会社ではとりあえず3年働くべき」という考えがありますよね?

この考えに縛られていると、たとえ1年目で辞めたいと思っても、会社を辞めるという選択を取ることができなくなります。

なので入社した会社をすぐ辞めようと思った場合は、「そもそも、なんで最低でも3年働くべきと言われるんだろう?」と自問自答してみてください。

すると、「経歴に傷がつくから」「会社側が困るから」という理由が浮かんできます。

ここで、「3年続けるべきっていう言葉には、会社側の都合もあるんだな。ということは、この格言は会社側が作った言葉なのでは?」という考えに行き着くこともできますよね。

そのように考えられれば、「すぐ辞める事自体が悪いと決めつけるのは、違うんじゃないかな」という結論を導くことができます。

このように、前提を疑うことには「身動きが取れない状況を変えるパワー」があるのです。

何か行き詰まってしまったときは、ぜひ「前提調査の質問」を行い、現状を変えるキッカケを作ってみてください。

③証拠の質問

はい、3つ目のテーマが「証拠の質問」です。

「証拠の質問」とは、導き出された答えの正しさを疑うイメージですね。

例えば、「他に必要な情報はありませんか?」「どんな理屈でその結論に至ったのですか?」というのが「証拠の質問」にあたります。

あなたは、こんな情報をきいたことありませんか?

「ごま油はコロナの感染予防に使える」

もちろんこの情報はデマなのですが、「証拠の質問」を行う意識が低い人は、もしかしたら信じてしまったかもしれません。

「ごま油はコロナの感染予防に使える」という情報に対しては、「その情報の出典元はどこなのか?」「実際にごま油でコロナを予防できる科学的根拠はあるのか?」という問いかけが有効です。

当然、出典元も不明で科学的根拠もないので、この情報の信憑性は極めて低いと結論づけられます。

このように「証拠の質問」を行うことで、「フェイクニュースに騙されなくなる・自分が導いた結論の正確性が高まる」という成果を得ることができますので、ぜひ実践してみてください。

④視点の質問

はい、4つ目のテーマが「視点の質問」です。

「視点の質問」とは、角度を変えて問題の解決策を導き出すイメージですね。

例えば、「別の解決策はないだろうか?」「反対意見にはどのようなものがあるか?」というのが「視点の質問」にあたります。

この「視点の質問」は、正直、ちょっと実践するのが難しいと思いました。

なぜなら、人は1つのアイディアについ執着してしまう心理的習性があるからです。

ただ、「視点の質問」ができるようになると、いわゆる「問題解決能力が高い人」になれるので、ぜひ習得してください。

例えばあなたが、「部下が言うことを聞いてくれない」という悩みを持っていたとしましょう。

そして言うことを聞いてくれない原因を、「部下の性格が悪いから」と決めつけて、部下を叱ってみましたが、一向に言うことを聞いてはくれません。

そこで「視点の質問」が活きてきます。

「部下の性格が悪いから」という原因以外にも、考えられる原因を自問自答してみるのです。

そうすると、「自分の伝え方が悪いのかもしれない」「自分の意見に賛成できないのかもしれない」「もしかしたら悩みを抱えていて、仕事に集中できていないのかもしれない」といろんな原因を思いつくことができますよね。

そしたら、「伝え方を工夫する」「部下の意見を聞いてみる」「部下の悩みを聞いてみる」といったアプローチをとることができます。

結果としてそれが解決につながるかどうかはわかりませんが、少なくとも、「部下の性格が悪いから」と決めつけるよりは解決できる可能性は高まるでしょう。

物事には様々な要因が複雑に絡み合っています。

「視点の質問」は少々実践するのが大変ですが、ものすごく役に立つテクニックなので、ぜひ覚えておいてください。

⑤影響と結果の質問

はい、5つ目のテーマが「影響と結果の質問」です。

「影響と結果の質問」は、提案を実行したときの影響や結果を予測するのに用いるイメージですね。

例えば、「○○が起こる確率はどのくらいか?」「失敗したときのリスクは何があるか?」というのが「影響と結果の質問」にあたります。

何事も実践してみないと結果はわからないのですが、現実的には、後先考えずに何でもかんでも実践できるわけじゃないですよね。

なので「影響と結果の質問」を行うことにより、提案を実行するか否かを決めたり、リスクに備えたりする必要があるのです。

例えばあなたが、「仕事を辞めようかどうか迷っている」とします。

そのときに考えるべきことは、「辞めた後の生活費は大丈夫だろうか?」「仕事はすぐに見つかるだろうか?」といったことですよね。

もし貯金が無くて仕事のあても無ければ、「やっぱり今の仕事を続けておこう」という判断ができます。

もし貯金がたくさんあって仕事のあてもあれば、「仕事を辞めても大丈夫そうだな」という判断ができます。

このように、行動後の自分と現状を照らし合わせることで、より精度の高い判断を下すことができます。

「影響と結果の質問」は、ここぞというターニングポイントで威力を発揮しますので、ぜひ覚えておいてください。

⑥疑問の質問

はい、6つ目のテーマが「疑問の質問」です。

「疑問の質問」とは、疑問自体に疑問を持って疑問の性質を掘り下げるという、かなり哲学的な印象を感じさせるテクニックです。

この「疑問の質問」は、問に対する答えが見つからず、行き詰まってしまったときに使用されます。

例えば、「なぜこの疑問は重要なのか?」「この疑問を持つようになった背景は何か?」というのが「疑問の質問」にあたります。

例えば僕は過去に、「ベンチプレスで100kgを上げられるようにならない」という悩みを持っていました。

頑張って筋トレしても、タンパク質をたくさん摂取しても、なかなか100kgを上げることができるようになりません。

「100kgを上げるためにはどうすればいいのか?」と悩んでいた僕は、「なぜ100kgを上げる必要があるのか?」「100kgを上げたいと思ったキッカケはなにか?」と疑問自体に問いかけてみました。

すると、別に100kgを上げる必要などないし、100kgという数字はなんとなく設定したに過ぎないことを思い出しました。

そもそも僕は、筋トレを心身を鍛えるために行っていたのです。

つまりよく考えたら、100kg上げることは全く重要じゃありませんでした。

このように「疑問の質問」を使うことで、そもそも疑問の価値が低いことに気がついたり、疑問を抱くようになった根本的な要因に気がつけたりします。

行き詰まってしまったときは、ぜひ「疑問の質問」を活用してほしいと思います。

まとめ

はい、これで「悩む力」の解説は以上となります。

最後にDaiGoさんのありがたいお言葉をご紹介しますので、胸に刻んでおいてください。

クリティカル・シンキングに完璧な正解はありません。つねに自分の思考の先にある「ベスト」を探し続けることで少しずつ成熟に近づいていく、終わりのない旅のようなものです。

引用:悩む力

クリティカル・シンキングを身につけたからといって、完璧な発想ができるわけじゃありません。

しかし、絶望する必要はありません。

「ベスト」を探し続けることでより良い判断を下せるようになりますし、「ベスト」を探し続ける姿そのものが尊いと僕は思います。

今回の解説が、あなたの人生の質を高めることになれば幸いです。

なお、今回は「悩む力」の大枠をお伝えするために、かなりの部分を省略しています。

本書には他にも、「弁証法的ライティング」や「CAT法」というクリティカル・シンキングの質を高めるためのトレーニング法が記載されています。

興味を持った方は、ぜひ本書を手にとって読んでみてください。

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はい、では以上になります。

最後までご清聴、ありがとうございました!