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書籍レビュー

「独学大全」から、独学を成功させるノウハウを抜粋しました【要約・書評】

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悩む人
悩む人
  • 学びたいことがあるんだけど、独学で学ぶ自信がない…
  • 独学でも最初は頑張れるんだけど、だんだん頑張れなくなっちゃう…

この記事では、こんな悩みを解消します。

この記事を書く僕(TK)は、以下のような人間です。

  • 毎日欠かさず読書する、本の虫
  • 読みきった本の感想を、ブログに書き残している
  • 独学で、「TOEIC785点」「簿記2級合格」「乙4合格」「小論文習得」を達成

独学大全」は、学びたいことがあるんだけど、学び方がよくわからないし、学ぶための十分な資金がないという人に、独学のやり方をめちゃくちゃ丁寧に教えてくれる本です。

本書の著者は読書猿さんという方で、名前からは読書がすごい得意そうなイメージですが、幼い頃は本が大の苦手で、1冊を読み終えるのに5年もかかっていたそうです。

TK
TK

まぁ、5年というのは大げさに言っているだけだど思いますが(笑)。

読書猿さんは、ブログ(読書猿Classic: between / beyond readers)を書いているのですが、そのブログでは「独学者のための文献リスト」「語学の道具箱」「探し物の道具箱」といったユニークなカテゴリーで、あらゆる知識がまとめられています。

今回は、そんな読書猿さんが書いた「独学大全」を以下3つのポイントでまとめました。

  • 独学のメリットとは?
  • 独学を成功させる5つのテクニック
  • 僕が学生時代に使っていた2つの独学テクニック

「独学で学びたいことがあるんだけど、やり方がわからないし、なんかモチベーションも上がってこない」という方は、ぜひ参考にしてみてください!

独学大全:3つのポイントで解説

今回は、「独学大全」のノウハウを交えつつ、独学を成功させる3つのポイントについて解説します。

  • 独学のメリットとは?
  • 独学を成功させる5つのテクニック
  • 僕が学生時代に使っていた2つの独学テクニック

それぞれ解説しますね。

独学のメリットとは?

最初に、独学のメリットをサクッと確認しておきましょう。

メリットを知らないと、独学をしようという気持ちにすらなれませんからね。

独学のメリットは、大きく分けて以下の3つになります。

  • 自分のペースで進められる
  • 無駄を省くことができる
  • お金を節約できる

それぞれ簡単に解説します。

自分のペースで進められる

自分のペースで進められるのが、独学最大のメリットかと思います。

例えば塾に入ると、決まった時間に決まった勉強をやることになりますよね?

僕はそういうのが嫌で、独学でいろいろ勉強してきた人間です。

TK
TK

自分の行動を、勝手に決められるのが嫌だったんですよね…。

しかし独学なら、好きな時間に好きなことを勉強できます。

調子が良い日はたくさん勉強してもいいですし、調子が悪い日は勉強しなくてもいいです。

要するに、マイペースな人にとって独学は最適な勉強法と言えるでしょう。

無駄を省くことができる

2つ目のメリットは、無駄を省くことができることです。

例えば塾に入れば、知っていることと知らないことをごちゃ混ぜにした授業が行われますよね?

しかし独学なら、自分の知らないことだけを選択して学ぶことができます。

TK
TK

知っていることを教えてもらうほど、苦痛な時間はないです…。

あなたの時間は有限で貴重なものですから、無駄を省けるのはかなり大きなメリットかと思います。

ぜひ、無駄を省けるというメリットを胸に刻んでおいてください。

お金を節約できる

3つ目のメリットは、お金を節約できることです。

例えば簿記3級を塾に入って教えてもらおうとすれば、2万円~3万円のお金が発生します。

しかし独学なら、「テキスト・問題集・過去問題集」の3点で十分でして、約5,000円ほどのお金しか発生しません。

 

どんな分野にも言えることですが、人に教えてもらうのにはお金がかかります。

まぁ人に教えてもらう分、良い勉強ができるとの意見も理解できるんですけど、今は非常によくまとまったテキストが千数百円で買える時代なので、独学でも十分に勉強はできるんですよ。

TK
TK

実際に僕は独学で大学に合格できましたし、簿記の資格も独学で取れました。

お金をたくさん払わなくても、勉強はできるということを覚えておいてください。

独学を成功させる5つのテクニック

では次に、独学を成功させる5つのテクニックについて解説します。

独学大全」では全部で55のテクニックが紹介されていたんですけど、さすがに全部は紹介できないので、個人的におすすめだと思ったテクニックを5つ抜粋しました。

その5つのテクニックとは、以下のとおりです。

  • 学びの動機付けマップ
  • 知識の境界線を探す
  • 1/100プランニング
  • ポモドーロ・テクニック
  • 逆説プランニング

それぞれ、解説しますね。

学びの動機付けマップ

学びの動機付けマップとは、独学しようと思ったキッカケをマインドマップにしてまとめておくテクニックのことです。

なんでキッカケなんかをマインドマップにしておくかというと、モチベーションが下がった場合に、学ぼうと思ったときの熱い気持ちに戻れるようになり、独学が継続しやすくなるからですね。

例えば、以下のように学ぼうと思ったキッカケから感じたことを、枝分かれにしてまとめおけばOKです。

簿記3級を学ぼうと思ったときのマインドマップ例

こんな感じでマインドマップを作っておくと、勉強する意味が常に確認できるので、独学を継続しやすくなります。

独学は「継続することが難しい」ので、キッカケを振り返るのは結構大事なことだとなんだと、覚えておいてください。

知識の境界線を探す

メリットでもお話しましたが、「独学は知っていることを学ぶ」という無駄な時間を省くことができます。

なのでいきなり勉強を始めるのではなく、知っていることと知らないことの境界線を作っておきましょう。

例えば簿記3級の勉強を始める場合、いちいち知っている用語については学ばないで飛ばしてもOKです。

TK
TK

「売上」っていう用語の意味はわかるので特に深く学ばなくてOKですが、「減価償却費」という用語の意味はわからないので、深く学ぶというイメージですね。

このように知っていることを除外するだけでも、独学の効率はバク上がりします。

やや面倒に見える作業ですが、超重要なテクニックなので、これは必ず実行してほしいですね。

1/100プランニング

1/100プランニングとは、計画を小分けにするテクニックのことです。

なぜ計画を小分けにするかというと、人は計画を小分けにしないと、行動に移せないからです。

ちょっとイメージが湧きにくいという方は、以下2つの例を見てください。

  • 300ページの問題集を100日で終わらせる
  • 1日3ページの問題を解く日々を、100日続ける

いかがでしょうか?

「300ページ」だと無理っぽく感じますけど、「3ページ」ならできそうに思いますよね。

実はどっちもこなす量は同じなんですけど、小分けにすることで、心理的負担がグッと減って行動に移しやすくなります。

 

無理なく独学を続けていくためにも、ぜひ覚えておいてほしいテクニックですね。

ポモドーロ・テクニック

これは有名なテクニックなので、あなたも聞いたことあるかもしれません。

ポモドーロ・テクニックとは、短時間の作業と休憩を繰り返して、常に集中した状態を作り出すテクニックのことです。

具体的な手順は以下のとおり。

  1. 25分作業する
  2. 5分休憩する

これを4セット繰り返したら、30分休憩する

たったこれだけです。

めちゃ簡単ですよね。

 

ちなみにこのポモドーロ・テクニックは、日常的に僕も使っているテクニックで、めちゃくちゃおすすめです。

なお、25分を測るときは、スマホを使うのではなくキッチンタイマーを使った方がいいです。

理由は、スマホをいじるとタイマー以外のことに意識が向いてしまうからです。

 

ちなみに僕は、500円で買えるTANITAのキッチンタイマーを使っています。

このポモドーロ・テクニックは簡単だけどめちゃくちゃ効果が高いので、ぜひ実行してみてください。

逆説プランニング

逆説プランニングは、「立てた計画がどうしても実行できない…」とめちゃくちゃ悩んでいる人におすすめのテクニックです。

逆説プランニングとは、めちゃくちゃ簡単な計画を立てて、しかもそれをやらないと決めるテクニックのことです。

悩む人
悩む人

めちゃくちゃ簡単な計画を立てて、しかもそれをやらない?どゆこと?

って思いますよね。

なんでそんなことをするのかというと、「計画を達成できないという」ネガティブなことをポジティブな出来事に変換して、自信を復活させるためです。

例えば、以下のような計画を立てるイメージですね。

  • テキストを1日1ページも読まない
  • 問題を1日1問も解かない

たとえこの計画を守れなかったとしても、それはそれで勉強できたことになるので、問題ないですよね。

逆に計画を守れても、自分で立てた計画を守れたということなので、自分のことを褒めてOKです。

 

まぁここまで読んでもらってわかったと思いますが、逆説プランニングは、独学することに心が折れそうになった場合に使う最終兵器みたいなものです。

なので独学し始めのときには、使うことはないと思います。

ただ、いつ独学に心折れる日が来るかわかりませんので、知識としてこのテクニックを一応覚えておいてください。

僕が学生時代に使っていた2つの独学テクニック

では最後に、僕が学生時代に使っていて、めちゃくちゃ役に立ったと思う独学テクニックを2つご紹介します。

その2つのテクニックとは以下のとおりです。

  • 勉強場所を決める
  • ごほうびを用意する

それぞれ解説します。

勉強場所を決める

これから独学を始める場合は、勉強場所をめちゃくちゃ意識してください。

理由は、人は良くも悪くも流されやすい生き物なので、場所によって勉強への集中力が激変するからです。

よく家で独学をする人がいますが、あまりおすすめできません。

 

家にはテレビや漫画など誘惑が多いですし、周りに勉強している人もいないので、勉強する場所には向いていません。

おすすめは、図書館ですね。

TK
TK

僕は学生時代、よく地元の図書館で勉強していました。

図書館には娯楽系の誘惑が少ないですし、周りに勉強している人も多いので、自然と勉強する気分になれます。

 

ただし、コロナ感染が怖くて図書館に行くのが嫌な人もいますよね。

そんな人は、ただただ勉強している動画を流すことをおすすめします。

おすすめの動画を下に貼っておきますので、参考にしてみてください。

ごほうびを用意する→やや実行注意

ずっと勉強していると、ストレスが溜まってきますよね。

そんなストレスを解消するために、勉強後のごほうびを用意することをおすすめします。

TK
TK

僕は図書館で勉強した帰り道に、ごほうびとして、パチンコを打っていました。

このパチンコのおかげで、図書館で勉強する集中力を保てたような気がします。

 

ただ、これは諸刃の剣なので、そこまで自信を持っておすすめすることはできません。

例えば勉強終わりにゲームをすると、勉強内容を忘れてしまうという話もありますので、本当は、勉強後には何もせす寝るのが1番です。

なので、特別ごほうびが無くても大丈夫な人は、そのまま勉強を頑張ってください。

 

ただ、どうしてもストレスが溜まってしまい、勉強に集中できない人は、自己責任でごほうびを用意してください…。

独学大全:まとめ

今回は、「独学大全」のノウハウを交えつつ、独学を成功させるポイントについて解説しました。

なお、今回ご紹介したことは本書のごく1部分で、まだまだ伝えきれていない事がたくさんあります。

興味を持った方は、ぜひ本書を手にとって読んでみてください。

目次

第1部 なぜ学ぶのかに立ち返ろう

〈独学の足場を作るために〉

第1章 志を立てる

無知くんと親父さんの対話1 学ぶことをやめない理由は何か
技法1 やる気の資源を掘り起こす「学びの動機付けマップ」

第2章 目標を描く

無知くんと親父さんの対話2 夢は巨人の肩の上で見る
技法2 学びの出発点を見極める「可能の階梯」
技法3 学びの地図を自分で描く「学習ルートマップ」

第3章 動機付けを高める

無知くんと親父さんの対話3 まずは1分間、勉強しろ
技法4 未来のミニチュアを組み立てる「1/100プランニング」
技法5 重い腰を蹴っ飛ばす「2ミニッツ・スターター」

第4章 時間を確保する

無知くんと親父さんの対話4 何を捨て、何を選ぶか
技法6 自分も知らない自分の行動を知る「行動記録表」
技法7 クズ時間を生まれ変わらせる錬金術「グレー時間クレンジング」
技法8 打ち込むためにトマトを回せ「ポモドーロ・テクニック」

第5章 継続する

無知くんと親父さんの対話5 挫折する人が考えること
技法9 怠けることに失敗する「逆説プランニング」
技法10 日課を習慣の苗床にする「習慣レバレッジ」
技法11 やめられない、続かないを資源にする「行動デザインシート」
技法12 独学の進捗と現在地を知る「ラーニングログ」

第6章 環境を作る

無知くんと親父さんの対話6 強い意志よりサボらない仕組み
技法13 他人は意志にまさる「ゲートキーパー」
技法14 会えない者を師と仰ぐ「私淑」
技法15 共に読むことが開く知的共同体「会読」

コラム 金のない独学者に何ができるか

第2部 何を学べばよいかを見つけよう

〈何を学ぶか自分で決める〉

第7章 知りたいことを発見する

無知くんと親父さんの対話7 悩みをぜんぶ書き出せ
技法16 脳内知識の棚卸し「カルテ・クセジュ」
技法17 古代弁論術に始まる自己問答「ラミのトポス」
技法18 知的多角測量法「NDCトラバース」

第8章 資料を探し出す

無知くんと親父さんの対話8 「ググる」以外の武器を手に入れよう
技法19 思い付きの検索を卒業する「検索語みがき」
技法20 知の分類の航海術「シネクドキ探索」
技法21 巨人の肩によじのぼる「文献たぐりよせ」
技法22 調べものの航海日誌「リサーチログ」

第9章 知識への扉を使う

無知くんと親父さんの対話9 古典はあなたのために書かれていない
技法の前に 運に頼らない本の選び方
技法23 第1のレファレンスツール「事典」可能性としての博識
技法24 第2のレファレンスツール「書誌」調査の達人からの贈り物
技法25 第3のレファレンスツール「教科書」入門書・事典・書誌を兼ねた独学者の友
技法26 欲しい書物と出会う技術「書籍探索」
技法27 知の最前線に向かう「雑誌記事(論文)調査」

コラム 知のライフサイクル

第10章 集めた資料を整理する

無知くんと親父さんの対話10 最速の素人になる
技法の前に 点の読書から線の読書、面の読書へ
技法28 多くの文献を一望化する「目次マトリクス」
技法29 文献のネットワークを掌握する「引用マトリクス」
技法30 文献の群れを貫通して読む「要素マトリクス」

第11章 情報を吟味する

無知くんと親父さんの対話11 「トンデモ知識」につかまらないために
技法31 デマの矛盾をあぶり出す「タイム・スケール・マトリクス」
技法32 トンデモ主張を暴き出す「4分割表」
技法33 主張の根拠を掘り起こす「トゥールミン・モデル」

第3部 どのように学べばよいかを知ろう

〈学び方を学ぶこと〉

第12章 読む

無知くんと親父さんの対話12 様々な読み方で再読する
速読 Rapid Reading
技法34 知らずに使っている最速の読書法「転読Flipping」
技法35 必要なものだけを読み取る「掬読Skimming」
技法36 文献と対話する「問読Q&A Reading」
技法37 決まった時間で読み終える「限読Timed Reading」
平読 Plain Reading
技法38 読書技術の静かな革命「黙読Silent Reading」
技法39 身体に刻む読書の原初形態「音読Reading Aloud」
技法40 読み手を導く読書の手すり「指読Pointing Reading」
精読 Close Reading
技法41 読むことを考えることに接続する「刻読Marked Reading」
技法42 精緻に読むことに引き込む読書の補助輪「段落要約Paragraph Summarizing」
技法43 難所を越えるための認知資源を調達する「筆写Scribing」
技法44 すべての読書技術で挑む精読の到達点「注釈Annotating」
技法45 思考訓練としての訳読「鈴木式6分割ノート」
技法46 逆境を乗り越える要約注釈術「レーニンノート」

第13章 覚える

無知くんと親父さんの対話13  記憶の術(アート)よりマネジメント
技法47 記憶法のコーディネートでメタ記憶を鍛える「記憶法マッチング」
技法48 記憶障害の臨床でも用いられる文章記憶法「PQRST法」
技法49 学習前後に描くことで準備する/定着する「プレマップ&ポストマップ」
技法50 古代ギリシア発祥のイメージ技法「記憶術(ニーモニクス)」
技法51 復習をモジュール化する記憶マネジメント法「35ミニッツ・モジュール」

第14章 わからないを克服する

無知くんと親父さんの対話14 「わからない」と共に旅をする
技法52 思考の過程を声にする「シンクアラウドThink Aloud」
技法53 わからなくても迷わない「わからないルートマップ」
技法54 解いた自分を資源とする「違う解き方」

第15章 自分の独学法を生み出す

無知くんと親父さんの対話15 独学者として人生を歩む
技法55 自分という学習資源「メタノート」

第4部 独学の「土台」を作ろう

〈あらゆるものを学ぶ土台になる力〉

国語独学の骨法
1 読めないことを自覚する
2 おなじみ同士の言葉・概念の組み合わせを蓄える
3 論理はそもそも対話である
4 チャリティの原理 Principle of Charity
ある独学者の記録国語

英語(外国語)独学の骨法
1 ロンブ・カトーの分数式
2 挫折なき塗り壁式学習法
3 子ども辞典と事典はツールであり教材である
4 会話、スモールトークを超えて
ある独学者の記録英語

数学独学の骨法
1 数学にネイティブスピーカーはいない
2 想像力を止め、手を動かす
3 理解は遅れてやって来る
4 数学書は「終わり」から書かれている
5 証明の読み書き(リテラシー)を身に付ける
ある独学者の記録数学

あとがき

では、以上です。

良き読書ライフを!