先日、『授乳』を読みました。
では、著者の情報から述べていきます。
著者
著者は村田沙耶香さん
2016年に芥川賞を受賞した『コンビニ人間』が一番有名かなと思います。
僕は今回の『授乳』と『コンビニ人間』しか読んだことないのですが、おそらく村田さんは、言語化能力に非常に長けた方ですね。
普通は言葉にしようとも思えないことを言葉にするエネルギーがあるので、一度読むとその作品をなかなか忘れられません。『コンビニ人間』は6,7年前に読んだのですが、未だに印象に残っています。
あらすじ
本書は、3つの異なるストーリーが収録されています。
1つ目が「授乳」。
2つ目が「コイビト」。
3つ目が「御伽の部屋」です。
いずれもですね、かなり変わった女の子が主人公となっております。
「授乳」の主人公は女子中学生で、家庭教師として家に来た、28歳の男とのストーリーを描いた作品です。
主人公はとにかく人を異常なまでに観察していて、観察から生じた感想を唯一無二の表現を持って言語化しています。
感想
端的に言うと、グロテスクですね。
グロテスクと言っても、血がたくさん出るわけではありません。そのほとんどが、よくある日常を描写してはいるんですけど、言語化能力が高すぎて、グロテスクに映るんですよね。
これ、好きかって聞かれたら、決して好きと言える本ではないです。ただ、めちゃくちゃ印象には残りました。
いずれも深くグロテスクな話になっていますので、そういうのが好きな方はハマるかもしれません。