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書籍レビュー

【オーロラは楽しくない】限りある時間の使い方は、忙しない日常を送っている人に読んでほしい本でした

動画でも解説しております。

こんにちは、こんばんは、TKです。。

今回解説させていただく本は、オリバー・バークマンさんの著書「限りある時間の使い方」です。

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本書は、なぜ僕たちは常に時間に追われてしまうのか、時間という概念とどう付き合っていけばいいのか。ということについて書かれています。世の中には、タイムマネジメントに関する本が沢山出版されていますよね。こうすれば効率よく時間を使えますよ!的な本です。ただ、本書はそういったタイムマネジメント的な内容を語っている本ではありません。むしろ、効率よく時間を使うことに否定的なスタンスの本なんですよ。効率よく時間を使うことは一見良さそうですけど、実は大きな落とし穴もあるんですね。今回は、前半部分で本書の内容を簡単に要約してお伝えします。後半では、特に僕が注目した部分を取り上げて、僕なりに思ったことを述べていきます。

要約

まず本書はですね、時間という概念が生み出された歴史の解説から始まります。僕たちは生まれた瞬間から時間という概念があったわけですから、時間という概念を当たり前のように使っています。ただ、大昔は時間という概念が無かったんですよ。では例として、中世の農民の暮らしについて考えてみます。中世の農民は、淡々と目の前のタスクをこなす暮らしをしていました。牛の乳を絞る時期になったら、牛の乳を絞ります。農作物を収穫できる時期になったら、農作物を収穫します。日が暮れれば眠りますし、夜が明ければ起きます。時間という流れが存在していなかったわけじゃありませんが、時間という概念はそこにはありませんでした。どういうことかと言うと、一日に絞れる乳の量を増やそうとか、農作物が実る時期以外に収穫しようとか思っていなかったということです。要するに、生活そのものは現代より貧しかったかもしれませんが、時間に追われるようなことは無かったということです。しかし、時間という概念がないことには、大きなデメリットがあります。それは、一緒に働くことが難しくなるということです。たった一人で農作物を作るのであれば、時間なんて気にしないでマイペースに働けばいいかもしれません。ですが、大人数が集まって働くことになれば、当然そこにルールが生まれます。同じ時間に集まったり、同じくらいの時間働いたりするというルールです。結果として、人類は時計を発明します。そしてその時計は、産業革命を拡大させるキッカケになったと言っても過言ではありません。産業革命で何が起きたかと言うと、大規模な工場で働く労働者が大量に生まれました。そして、その労働者を管理するためとして、時計を使って働いた時間を計測するようになりました。この時間の計測によって生まれたのが、「時間には金銭的な価値がある」という発想であり、この発想こそが「時間に追われている」と考えてしまう最大の要因となります。時間には金銭的な価値があるわけですから、時間を無駄に使うことに大きな抵抗を感じるようになります。そのために僕たちは、あらゆるツールを使って生産性を向上させようとします。その努力の結果として、生産性を向上させることは可能です。ただ、そうやって生産性を上げれば上げるほど、時間に追われる感覚はますます強くなるのです。なぜなら、生産性を上げれば上げるほど、生産性を上げることが人生の主目的になるからです。生産性を上げるのは、あくまでも仕事を効率的に処理するための手段であって、決して人生の目的ではありませんよね。ただ、時間に金銭的な価値がついてしまった以上、時間を有効活用することこそが資本主義社会の中で正しい選択であり、人生の目的にしても間違っていないように感じてしまうのです。ただ、当たり前のことですが、生産性を上げるのにも限界はあります。しかし、人間は一度走り出すと止まらないので、次第に同時に複数のことをこなすマルチタスクなどにも手を出すようにもなりました。人間は一度に複数のことを処理できないにも関わらず、です。エッセイストのマリリン・ロビンソンはこのような現状を「喜びを欠いた切迫感」と表現しました。はい、僕はこの表現、とてもしっくり来ましたね。やるべき事を必死にやっているのに、結果として喜びを得られないような感覚、あなたにもあるのではないでしょうか?そこで本書では、こういった現状に対して、あらゆる視点から解決のヒントを教えくれます。具体的に1つ紹介すると、「何のためでもないことをする」という考えがあります。僕たち現代人は、例え休みの日でも仕事のためになるような行動を取ってしまいます。読書や運動を趣味にしている場合でも、それは仕事の知識を蓄えるためだったり、仕事をこなす体力作りであったりもします。そうではなくてここで提案しているのは、「明確な目的がない行動をしましょう」ということなんですね。ただただ好きな音楽を聞いたり、ただただ好きな漫画を読んだり、ただただ散歩したりすればいいのです。ただ、こういった行動を取ると、真面目に行動してきた人は必ず不快感を覚えます。「こんなことに時間を使っていいのだろうか?」という不快感です。ただ、著者はこういった不快感を「絶対にやり続けるべきだ」というサインだと言います。ただ、そういった不快感を乗り越えた先に、真の充実感があるのです。はい、以上が本書の簡単な要約です。簡単に言えば、「時間という概念に君たち縛られすぎだから、最初は無理してでも無駄と言われていることをやっていこうね」というのが本書のメッセージとなります。結構、耳が痛い想いをした人も多いと思います。子供って何であんなに楽しそうなのかと考えたら、時間という概念が無いからなのかなと思いましたね。今やりたいことを素直に今やる。大人になればそうもいかないかもしれませんが、多少は子供みたいに無計画な行動もありだと思わされました。では、以上の要約を踏まえつつ、僕が個人的に注目した点を深掘りしていきます。

不便が豊かさを生む

1つ目に紹介したいのが、不便が豊かさを生むというお話です。では、このお話の取っ掛かりとして、本書からある文章を抜粋してご紹介します。スタートアップ界隈には「ペインポイント」という専門用語がある。ペインとは、痛みのこと。つまり顧客が金を払ってでも何とかしたいと感じている痛みを解消できれば、事業は成功するというわけだ。例えば配車サービスのUberは、タクシー会社の番号を調べて電話したり、路上で空車のタクシーを待って呼び止めるという「痛み」を解消する。Apple Payのようなデジタルウォレットは、バッグの中から物理的な財布や現金を取り出すという「痛み」を解消する。フードデリバリーサービスのSeamlessは、お店の従業員といちいち会話するという苦行から開放され、スマホだけでコミュニケーションが完結することを売りにしている。たしかに、そういうサービスは生活をスムーズにしてくれる。だけど、スムーズになることは、本当にいいことだろうか?むしろスムーズではない日々の手応えこそが、人間関係を深め、心身の健康やコミュニティの健全さを保つ鍵なのではないだろうか。はい、このお話を聞いてどう思いましたかね?僕は、だから子供時代って切迫感無く楽しめたのかな?という気持ちになりましたね。子供の頃って、今以上に生産性が低かったですし、そもそも生産性の事なんか考えて生きていませんでした。だからこそ、純粋に楽しいと思える物事に没頭できたような気がするんですよね。今って何をやるにしても、生産性が頭をよぎってしまうんですよ。例えば、暇だから映画を見るとしますよね。で、何の映画を見るかを決めるときにまず頭に思い浮かんでしまうのが、この映画を見ても時間を損しないだろうか?ということなんですよ。だから、映画を見る前にレビューやあらすじをサッと確認して、見るか否かを判断してしまいます。ただ、これって何だか趣がないですよね。映画に限ったことじゃありませんけど、生産性を無視するからこそ、そこに唯一無二のストーリーが生まれて、人生が彩られていくと思います。生産性を高めるという行動を言い換えると、無駄な過程を排除すると言えますよね。そして、無駄な過程を排除するということは、一人ひとりの行動が似通っていくことを意味しているのです。つまり生産性を高めれば高めるほど、自分の人生を生きている感覚を捨てているに等しいとも言えるのです。とはいえ、高い生産性にどっぷりと浸かってしまった今の生活を、捨てることは難しいです。じゃあどうすればいいかと言うと、意識して生産性に抗う時間を設けるべきだと僕は思います。わかりやすい行動が、キャンプです。今流行りのソロキャンプですが、あれはまさに生産性に抗う行動そのものです。わざわざ不便な場所まで行って、不便な場所で料理をして、不便な場所で寝泊まりする。生産性という観点から考えれば、かなり狂った行動です。ただ、無駄に時間を使うことで独自のストーリーが生まれてですね、そこに充実感を覚えることができるんですよ。僕は昔冬の時期に、友達とキャンプをした経験があります。1泊したのですが、装備が手薄すぎて、夜は寒すぎて凍え死ぬかと思いました。本当に辛くて辛くてたまらなかったのですが、それが今となっては良い思い出ですし、普段の生活の豊かさを改めて認識することにも繋がっています。この現世の環境に感謝するような想いは、無駄な過程をあえて作り出したから生まれたものであり、便利すぎる環境に身をおいていたら絶対に生まれていない想いなのです。無駄を経験するから、無駄じゃない環境が浮き彫りになるのです。今はキャンプの例を話しましたが、不便な行動なら何でもいいと思います。例えば、遠く離れた所まで徒歩で行ってみるというのも、ありではないでしょうか?今は公共の交通インフラが整っていますから、遠く離れた場所でもひとっ飛びでいけます。そこであえて、徒歩で行ってみるんですよ。すると、その徒歩の過程にはあなたにしか体験できないストーリーが必ず生まれます。そしてそれが、生きている感覚に直結するのです。歩きながらカッコいいHIPHOPを聞いて主人公感を味わうのもいいですし、偶然見つけたお店で食事を摂るのもいいですし、偶然見つけた美しい風景を写真におさめるのもOKです。ぜひ不便さの中から、あなた独自のストーリーを生み出してほしいなと思います。

オーロラが楽しくない理由

2つ目に紹介したいのが、オーロラが楽しくない理由というお話です。では、このお話をするキッカケ作りとして本書からある文章を抜粋してご紹介します。数年前、僕はカナダの北西部のトゥクトヤクトゥクという小さな街を訪れた。北極海に面したこの町は陸路で行ける北米最北の地点として知られるが、当時はまだ道路がなかった。飛行機か船か、あるいは僕が選んだように、オフロード車で真冬の凍った川面を走り、氷に閉ざされた船を通り過ぎ、北極海の凍った海面を走るというルートしかなかった。訪問の目的は北極海の石油資源をめぐる対立の取材だったが、オーロラをこの目で見てみたいという気持ちも当然あった。夜ごとにマイナス30度の戸外に何度も何度も出ていった。しかし見えるのは、厚い雲に覆われた暗闇だけだった。最後の夜、午前2時を過ぎた頃、隣のキャビンを借りていたカップルが勢いよく僕の部屋のドアを叩いた。「オーロラが出てますよ!」僕はあわてて適当な服を着込み、緑色の壮大な光のカーテンが揺らめく空の下へと足を踏み出した。貴重な体験を全身で感じたかった。ちなみにその夜のオーロラは、地元の人たちも息をのむほど見事なものだったらしい。それなのに、僕は奇妙に空虚だった。今この瞬間を味わおうと努力すればするほど、なぜかオーロラに意識を集中できなくなる。そろそろ諦めて暖かいキャビンに戻ろうと歩きだしたとき、信じがたいほど残念な考えが頭に浮かんだ。本物のオーロラを前にして、僕はこう思ったのだ。「ああ、これ、スクリーンセーバーで見たやつだ」はい、このお話を聞いてどう思ったでしょうか?壮大な景色やショーを見ても、なんだか感動できないことって結構ありますよね。ただ、周りにはたくさんの人がいますから、当然「なんか感動できないな」とは口にできません。だから、自分の感覚はおかしいんじゃないだろうか?とか、自分は感情が無い人間なんじゃないか?みたいに思ってしまいますが、そんなことはありません。意外と皆心のどこかで、なんとなく感動できていない感覚を持っているものです。じゃあ、なんで僕たちは壮大な景色を見ても感動できない事があるのでしょうか?本書の考えでは、「力みすぎているから」というのが理由になっています。オーロラを全力で楽しむぞ!と力んでしまうから、逆に楽しくなくなる、みたいなことが書いてあります。この考えは、まあ、概ね納得できました。例えば、「明日朝早いから寝よう」と思ったら、逆に寝られなくなりますよね。したがって、今を生きようとかそういう力んだ思考はいらなくて、「自分は今ここにいる」と気づくだけでいいんだと本書は言います。まあ、こんな達観した考えになるのは難しそうですが、言っていることは何となくわかりました。ただ、オーロラを楽しめなかった理由って、僕はもっと別のところにあると思ったんですよね。僕の考えでは、「想像の範囲内のことしか起きなかったから、オーロラを楽しめなかった」と思っているんですよ。僕はMCバトルが好きで、定期的に現場に観戦に行きます。その現場では、たびたび感動を得られている感覚があるんですよ。なぜなら、想像の範囲外のことしか起きないからです。MCバトルとは、基本的に2人のラッパーが即興でラップを披露します。だから、実際にバトルが始まるまで、どんな言葉が飛び出るかわからないんですよ。だからMCバトルが始まる瞬間はとてもワクワクしますし、クオリティの高いパンチラインが出た瞬間はとても感動します。ここで強調しておきたいのは、想定外のことが起きればいいというわけではありません。MCバトルを見ていて、本当に感動できる瞬間というのは実は少ないです。なぜなら、人の心を震わせるほどクオリティの高い言葉を吐くのは容易じゃないからです。その場の雰囲気、韻の固さ、ボキャブラリーの豊富さ、そういった要素を踏まえつつ即興でやらないといけないわけですからね。ここまでの話をまとめると、感動とは「想定外の事象×クオリティの高さ」で生まれる感情だと言えますね。加えて本書の考えである「力みすぎない」という発想も持っておくといいでしょう。つまり、期待しすぎないという感覚ですね。僕がMCバトルを見に行くときも、なるべく期待しすぎないようにしています。自然な気持ちで、日常のような感覚で現場に行きます。間違っても「最高の瞬間を味わうぞ」とは思いません。普段と同じように起きて、普段と同じように電車に乗って現場に行きます。言ってしまえば、自然体を演出するという感じでしょうか。もちろん、こんな事をしたって心の何処かでは期待はしていますよ。ただ、それを抑える努力をしているという感じです。そうしないと、感動が生まれる気がしないからです。感動とは、偶発的に生まれるものでもあり、運の要素が強い感情になります。だからこそ僕たちは、普段から今を生きていることを自然に実感して、いつか来る感動に備えておくべきだと思いました。

恥ずかしくてもいいし、小さくてもいい

3つ目に紹介したいのは、「恥ずかしくてもいいし、小さくてもいい」というお話ですね。では、このお話を始めるキッカケとして本書からある文章を抜粋してご紹介します。

心理学者ロバート・ボイスは、学者たちの執筆習慣を長年研究してきた。その結果、もっとも生産的で成功している人たちは、1日のうち執筆に割く時間が「少ない」という意外な事実が明らかになった。ほんの少しの量を、毎日続けていたのだ。彼らは成果を焦らない。たとえ1日の量が少なくても、毎日コツコツ取り組んでいけば、長期的には大きな成果が出せると知っているからだ。1日の執筆時間は短ければ10分程度、長くても4時間を超えることはなく、週末は必ず休んでいた。はい、継続は力なりの正しさを裏付けてくれるような研究結果でしたね。僕たちは何かに取り組む時、つい全力投球してしまいます。全力投球している方がカッコいいですし、すぐに結果が出せるような気がするからです。ただ、本当に大きな結果を出すためには、焦らずじっくり取り組むことが重要みたいです。では、もうちょっと深く考えてみましょう。なぜ、焦らずじっくり取り組むことで結果が出るのでしょうか?それは、表面的には短い時間に見えても、実質的には長い時間取り組むことになっているからだと思います。たとえば、執筆で成功した人の活動時間は短いときは1日10分という話をしました。ただ、執筆というわかりやすい行動を取っているのが10分というだけで、執筆していない時間にも、執筆に関することを無意識に考えていると思うんですよね。例えば僕は今他に、料理関連のYouTubeも運営しているのですが、動画撮影や動画編集にかかる時間は1日30分前後です。ただ、それ以外の時間に全く何もしていないわけではなく、料理のレシピを考えたり、動画の演出を考えたりと、無意識に動画に関連することを日々考えています。この無意識のレベルで考えてしまうことが、継続は力なりの本質なのだと僕は思います。例えば痩せるためには、運動を継続することが必要ですよね。なぜかと言うと、常に痩せるための行動を選択できる脳を作れるからなんですよ。もちろん、継続的な運動が痩せやすい体を作るとか、科学的な根拠もあります。ただ、それ以上に、痩せる脳を作れることのほうが重要な要素だと思います。継続的に運動をしていればですね、例えば、無意識のレベルでジャンクフードをだんだんと避けるようになるんですよ。僕は今ほぼ毎日運動しています。たった10分前後の運動ですが、それを継続することによって、体に悪いものを何となく避けるようになっています。いやむしろ、たった10分しか運動しないから継続できて、結果として良い習慣を築けているのだと思います。そして、ここでもう一つ重要なポイントがありまして、それは恥ずかしさがあってもOKということです。たった10分しか運動しないのって、決して自慢できる話じゃないですよね。つまり、小さくコツコツ行動するのって、なんだか恥ずかしさがあるんですよ。でも、別に恥ずかしさがあってもいいんです。あなたは見栄をはるために努力しているわけじゃありませんからね。無理を重ねるというのは、全く自分と向き合っていない証拠です。無理の裏には、確実に他人への見栄があります。あなたはあなたのペースで継続すればいいんです。一瞬めちゃくちゃ頑張る人よりも、小さくても長期的に頑張る人のほうが僕は好きです。なぜなら、自分の人生を全うしている感じが滲み出ているからです。

まとめ

はい、今回の解説は以上となります。

時間という当たり前すぎる概念を軸に思考する機会はほとんど無かったので、本書に出会えて良かったなと思います。

なお、今回解説したのは本書の一部分であり、まだまだ紹介できていない部分はたくさんあります。興味を持った方はぜひ本書をお手に取って読んでみてください。自分で読んで思考することで、あなたの思考力は磨かれますし、新たな気づきも得ることができます。では、以上となります。ありがとございました。またお会いしましょう。

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