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書籍レビュー

【こんな話を書くんだ!】『黙って喋って』の書評

「おお、こんな話書く人なんだ」

ネット版?のブルータスに連載されていた『ヒコロヒー「直感的社会論」:あなたになら話したい。(https://brutus.jp/post-455966/)』を読んでから、ヒコロヒーさんに惹かれた僕。

本屋を歩いていたら、ヒコロヒーさんが恋愛短編集『黙って喋って』を書いていたことを知り購入。

話の多くが女性視点の話であるがゆえに、理解や共感が及ばない描写もあれば、胸をグッと掴まれるほどに共感できる描写もあって、最後までワクワクしながら読み進められました。

また、短編集ごとの女性像や立場は大きく異なっていまして、それゆえに自分の好みというか思考がよりハッキリした感じもありました。つまり、自分の好きな話やそうでない話がクリアになったということです。

以下では、僕が特に印象に残った話を取り上げて書評していきます。

ハッキリさせない話が好きなんだと再認識した

いくつか心惹かれた短編がありましたが、特に強く惹かれたのが「覚えてないならいいんだよ」です。

この短編では、智子(さとこ)という女友達が、ずっと含みのある発言や行動を繰り返す描写があります。その描写がとても繊細で儚くて、そういう経験をしたことがあるわけでもないのに、すごく切なくなるんですよね。

結局、主人公の男の気持ちも、智子の気持ちもハッキリとは分からないままに短編は幕を閉じます。ただ、僕はその「ハッキリと分からない」という終わらせ方が好きなんですよね。

なぜ好きかと言うと、そこにリアルを感じ、自分の想いと重ね合わせることができるからだと思うんです。「思う」としたのは、完璧に言語化できている自信が無いからです。でも、こういう話が好きなんだと曖昧に再認識できただけで充分かもと思っています。

ポイントまとめ

では、書評のポイントを簡単にまとめます。

  • 短編ごとに舞台が異なるので、好きな作品が見つかる可能性大
  • 繊細な描写に心が掴まれる

では、良き読書ライフを。