YouTube.verはこちら
こんにちは、TKです。
今回ご紹介する「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」は、テクノロジーの融合によって、これから起こりうる変化を8つのジャンルに分けて解説した本です。
ニュースや本を見ていると、「テクノロジーの発展によって未来が変わる」という言葉をよく目にしますが、具体的にどう変わるのかは、よくわからないというのが、本音だと思います。
そんな「よくわからない未来の変化」について、具体的な研究結果やすでに起きつつある変化をまとめて、世間の人のモヤモヤを解消するために書かれたのが、今回紹介する「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」です。
本書の著者は2人いますので、それぞれサクッと紹介しますね。
1人目の著者は、ピーター・ディアマンズ。
アメリカ人の企業家で、マサチューセッツ工科大学で航空宇宙工学を学んだ後、ハーバード大学医学大学院で医師資格を取得するという、スーパーエリートです。
さらに2008年にはシンギュラリティ大学という大学までつくっています。
要するに、めちゃくちゃ頭が良くて、めちゃくちゃ行動力がある人ということですね。
2人目の著者は、スティーブン・コトラー。(写真見つからず)
アメリカ人のジャーナリストで、彼の記事は、ニューヨークタイムズマガジン、LAタイムズ、ワイアード、タイムマガジン、GQ、ディスカバー、ポピュラーサイエンス、アウトサイド、メンズジャーナルと、いろんな雑誌に載っています。
要するに、めちゃくちゃすごい人ということです。
今回は、そんなスーパーエリートのお二人が書いた未来予測本の「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」では、大きく分けて以下8つの未来を予測しています。
- 買い物の未来
- 広告の未来
- エンタメの未来
- 教育の未来
- 医療の未来
- 寿命延長の未来
- 保険・金融・不動産の未来
- 食料の未来
今回はこの8つの未来の中から、より僕たちの生活に根ざしている以下3つの未来について解説します。
- 買い物の未来
- エンタメの未来
- 寿命延長の未来
この記事を最後まで見ていただければ、この先の未来が予想できるので、あたふたせずに変化に備えることができますよ。
難しい話もなるべく簡単に説明しますので、ぜひお気軽にご覧ください。
2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ:3つのポイントで解説
「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」を以下3つのポイントで解説します。
- 買い物の未来
- エンタメの未来
- 寿命延長の未来
それぞれ簡単に解説しますね。
買い物の未来
ほぼ毎日のようにしている買い物。
この買い物のあり方が、テクノロジーの発達によって大きく変わろうとしています。
今回は買い物の未来を、以下3つの視点で解説しますね。
-
レジ係が消える
-
3Dプリントで誰もがデザイナーに?
- モノじゃなくて「体験」を売れ
それぞれ見ていきましょう。
レジ係が消える
レジ係が消えるという変化はすでに起きつつある変化なので、そこまで目新しい情報ではないかと思います。
コンビニやスーパーでもセルフレジはすでに搭載されていますし、アメリカでは「Amazon Go」という無人のコンビニがすでにオープンしていますよね。
ここまではご存知の方も多いかと思いますが、実は日本でもすでに、無人のコンビニ「TOUCH TO GO」が高輪ゲートウェイにオープンしています。
ただ「TOUCH TO GO」は店を出る際に決済をしなきゃいけないので、「Amazon Go」には一歩遅れをとっているというイメージです。
この話を聞いてもらえばわかると思いますが、今後、レジ係という仕事はどんどん無くなってきます。
いや、レジ係が無くなるというよりは、「人がやる必要のない仕事」が無くなるとおぼえておいたほうがいいかもしれません。
データ入力や、工場の軽作業のような仕事は、どんどんロボットに置き換わっていくでしょうね。
レジ係が消えるという事実は、消費者として、そして労働者としてかなり僕たちの生活に影響を与えます。
いきなり本業の仕事が無くなっても困らないように、副業や勉強にチャレンジして、個のスキルを高めていきましょう!
3Dプリントで誰もがデザイナーに?
3Dプリンターというのは、打ち込んだデータを元に物を3Dで作ってくれる機械のことです。
世間的なイメージとしては、模型やフィギュアを作る機械という認識が強いので、もしかしたらあなたも、自分とは関係ないと思っているかもしれません。
しかし、これからは自分の生活と3Dプリンターが結びつく可能性が高いと僕は思っています。
なぜなら、3Dプリンターで服を作る技術がすでに出来上がっているからです。
具体的には、「DANIT PELEG」というサイトからは、3Dプリントを使った衣服を購入することができるんですよ。
しかも自分好みにカスタマイズして、注文することができます。
まだ全くメジャーなサービスではありませんが、今後このサービスが流行るのは間違いないかと思います。
理由は以下のとおり。
- 環境に優しいから
- 個人が発信するのが当たり前の時代だから
実は日本では、1年間で29億着の衣服が作られているんですけど、なんと約半分の15億着の服が捨てられているんですよ。(参考:テレ東プラス)
こうなってしまう主な原因は、誰も着ない服を大量生産しているからです。
もし個人が必要な分だけ注文するのがメジャーになれば、大量生産するビジネスモデルも縮小していくと思います。
また、今は個人が発信するのが当たり前の時代ですよね。
服を簡単にデザインできるサービスが整えば、ファッションリーダーはそのサービスを利用して、自分がデザインした服をSNSにアップする光景が目に浮かびます。
少し話はズレるんですけど、やっぱり人って、自分で作ることに喜びを味わう生き物だと思うんですよ。
例えば、以下のエンタメが流行っているのは、自分で作りあげる部分が多いからだと、僕は感じています。
- ソロキャンプ
- あつ森
僕の推測が正しければ、いずれ、服をデザインして店でプリントアウトしてもらうサービスが流行るはずです。
今から服を作るセンスを磨いておけば、ブームが来たときに、人気者になれるかもしれません(笑)。
モノじゃなくて「体験」を売れ
たった今解説した「3Dプリントで誰もがデザイナーに?」という話とつながるのですが、今後、小売業が売るものは「体験」にシフトしていくと予想されます。
理由は、モノにお金を払う時代から、体験にお金を払う時代に変わってきているからです。
すでにどんな商品も質が高く安い価格で販売されていますから、今後、商品の品質で勝負できるのは、ほんの一握りの大企業だけです。
「体験なんか売れるの?」と思われたかもしれませんが、実際に「体験」を売ることに力を入れている組織は、めちゃくちゃ成果を上げています。
僕がこの話を見たときに1番に思い浮かんだのが、ホリエモンのクラウドファウンディングですね。
実はホリエモン、自身で作ったロケットの発射ボタンを1000万円で売ってみたら、マジで売れたんですよ。
売ろうと思ったのも凄いですが、買う人も凄すぎます…。
また、公演家YouTuberとして有名な鴨頭嘉人さんは、イベントの設営という仕事を「体験」として売っています。
どういうことかわかりますか?
仕事をしてもらって、さらにお金まで取っているってことです(笑)。
凄いですよね。
でもその体験が面白いものなら、人は喜んでお金を払うんですよ。
これからは、「体験」を軸にビジネスを展開できる人が、結果を出すのかなと思いました。
エンタメの未来
ここ20年で、エンタメ業界は一気に進化を遂げたという印象が強いですね。
20年ほど前は1人でやるRPGゲーム、例えばドラクエやFFなんかが凄く流行っていましたが、今はネットで他人と繋がりつつゲームをやるのが当たり前になりました。
また、昔はお店に行ってDVDをレンタルしてましたけど、今はネットのサブスクで映画やドラマを楽しむのが当たり前になっています。
しかしこれらの変化は、まだまだ序章に過ぎません。
今回は本書の中から、以下3つのテーマに絞ってエンタメの未来について解説します。
-
AIクリエイター
-
ホロデッキ
-
パッシブからアクティブへ
では、それぞれ深堀りしますね。
AIクリエイター
AIクリエイターっていう言葉、初めて聞く人も多いかなと思います。
このAIクリエイターというのは、自動で映画の脚本を作ってしまうAIのことを意味します。
ついにAIは、ストーリーまで作れるようになったんですね…。
これは驚きです。
しかし、まだまだAIによる脚本の作成は、支離滅裂で実用には程遠い感じです。
2016年には「サンスプリング」というAI脚本による短編映画が公開されているんですけど、会話成り立っていない部分も多く、正直あまり面白くはありません。
また、これは個人的な意見なんですけど、AIクリエイターによる映画は流行らないと思っています。
なぜなら、AIによる脚本では、人間味がなく感動や興奮を味わえないからです。
例えば2020年12月25日に公開された「えんとつ町のプペル」
この作品はとても感動できる内容になっているんですけど、それは作品単体に感動したのではなく、作り手(キンコン西野さん)の情熱を知った上で感動しているんですね。
「えんとつ町のプペル」には西野さんが経験した様々な苦悩が凝縮されているんですけど、それを知っているから、作品によりハマれるわけですよ。
なので多分、クオリティが高くても、AIが作った作品ってそこまで心が動かないと思います。
僕の感覚が正しければ、AIクリエイターは流行らないでしょうね…。
ホロデッキ
ホロデッキって何?
って感じですよね。
ホロデッキとは、スタートレックという映画に出てくる、現実とほとんど変わりのない世界を作り出すことができる架空の装置のことです。
VRゴーグルを使えば、仮想現実の世界を体験できるじゃないですか?
VRゴーグルをしたときに観えている映像を、ゴーグル無しで作り出せるイメージですね。
実はこのホロデッキの技術、アメリカの「ライトフィールド・テクノロジー」という会社がが、すでに再現しているんですよ。
しかも凄いのが、映像だけじゃなくて、物理的な触感まで再現できるみたいです。
原理としては、超音波を使うことによって物理的存在感を与えることができると本書には書いてあるのですが、すいません、意味がよくわかりませんでした(笑)。
とにかく、ホロデッキのような仮想空間は、近い未来、本当に実用化されるかもしれません。
もし実用化したら、サバゲーのように大人数で戦うゲームがめちゃ盛り上がりそうで、ホント楽しみです!
パッシブからアクティブへ
パッシブとアクティブって何?
と思ったと思います。
簡単に言うと、パッシブが受動で、アクティブは能動というイメージです。
要するにこれからのエンタメは、ただ受け取るだけじゃなくて、参加型にシフトするということを言っています。
買い物の未来のところでお話した「体験を売れ」という意見と、近いお話ですね。
ただ、ここで注意してほしいことが1つあります。
それは、全てがアクティブに変わるわけじゃないということです。
なんでもかんでもアクティブになると思っちゃうと、未来を読み違えることになっちゃいますので、ご注意ください。
例えば書籍や漫画、これはパッシブ的な形が残り続けると思います。
なんでかというと、書籍や漫画は作り手のセンスや知識を楽しむものだからです。
ただし、書籍や漫画の「プロモーション活動を一緒にやろう!」という体験を売ることは可能だと思います。
好きな書籍や漫画を広めたい人は、探せばたくさんいますからね。
これから作品を作るときは、自分たちでしかできない部分は自分たちでやり、体験として売れる部分は体験として売る戦略を取れる人が、圧倒的に勝つのかなと思いました。
寿命延長の未来
では最後に、人類最後の夢、不老不死に関するお話をします。
あなたは、「LIFESPAN(ライフスパン)―老いなき世界」という本をご存知ですか?
(2024/12/08 11:25:36時点 Amazon調べ-詳細)
この本ではなんと、「老化は病気だから治せる」というとんでもない主張がされているんですよ!
しかしこの主張はそこらへんの人間がテキトーに発言したものじゃなく、ハーバード大で遺伝学の教授を務める、デビッド・A・シンクレアが主張したもので、そこそこ信頼できる主張なんですね。
まだ老化を完璧に治す方法は見つかっていませんが、少しずつ老化のメカニズムが解き明かされており、もしかしたらそのうち、本当に不老不死が実現するかもしれません。
今回は「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」の中から、「これはホントに老化を解決するかも!」と思った研究をご紹介します。
カギは「血液」
これは2000年代初頭のお話です。
若さを取り戻す方法を探していたスタンフォード大の研究グループは、以外なところに目をつけます。
それが、ドラキュラ伝説です。
人間の血を吸う、ホラー系の物語ですね。
このドラキュラ伝説に目をつけたスタンフォード大の研究グループは、「若い血を流し込めば、老いた体も復活するんじゃね?」的な発想で、マウスの血を入れ替えるサイコ実験を行いました。
そして結果はなんと、老いたマウスの体が若返ったんですよ!
まず明らかに見た目が若返ったらしくて、さらに臓器なんかも若返ったみたいです。
でも逆に老いた血を流し込まれた若いマウスは、どんどん老化したそうです。(かわいそう…)
そしてさらに研究を進めた結果、血液に含まれる「GDF11」というタンパク質が若返りの原因になっていることを突き止めました。
じゃあ、「GDF11」を老いたマウスに注入すればいいんじゃない?
と思いましたよね。
その実験もやっています。
2014年には別のチームが「GDF11」をマウスに注射したところ、予想通り体は若返ったそうです。
しかしまだまだマウスでの実験が成功しただけで、人間に応用できる段階まではきていません。
しかし熱心に研究は行われているようで、ハーバード大出身のマーク・アレンという人が、ハーバード大再生生物学部の教授4人と一緒に、「GDF11」をはじめとする、老化抑制物質を用いた寿命延長の研究を進めているみたいですね。
不老不死を手に入れたら、人はどうなる?
もし「GDF11」の研究が大成功して、不老不死が実現したら、人はどういう判断を下すんでしょうね?
もし一生若い体を維持できるなら、誰だってそうしたいですけど、そうなると老衰で亡くなる可能性が消滅します。
そうなると、人口がめちゃくちゃ増えて、住む場所とか食料の問題も発生しそうです。
ちょっとSFチックな話になりますけど、住む場所を解決するために、地球以外の星に住むのが当たり前の時代がいつか来るのかな?なんて思ったりします。
すいません、ただの戯言です、忘れて下さい…。
地球以外の星に住む話は飛躍しすぎましたが、老化を遅らせるくらいの技術はホントに近い将来に実現するかもしれないので、注目していて下さい!
2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ:まとめ
今回は、「2030年:すべてが「加速」する世界に備えよ」のを3つのポイントで解説しました。
- 買い物の未来
- エンタメの未来
- 寿命延長の未来
なお、今回ご紹介したことは本書のごく1部分で、まだまだ伝えきれていない事がたくさんあります。
伝えきれなかった内容
- 広告の未来
- 教育の未来
- 医療の未来
- 保険・金融・不動産の未来
- 食料の未来
以上のように、僕たちの生活に根ざしている話が多いので、興味を持った方はぜひ本書を手にとって読んでみてください。
目次
- 第1章 「コンバージェンス」の時代がやってくる
- 第2章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 1
- 第3章 エクスポネンシャル・テクノロジー Part 2
- 第4章 加速が“加速”する
- 第5章 買い物の未来
- 第6章 広告の未来
- 第7章 エンターテインメントの未来
- 第8章 教育の未来
- 第9章 医療の未来
- 第10章 寿命延長の未来
- 第11章 保険・金融・不動産の未来
- 第12章 食料の未来
- 第13章 脅威と解決策
- 第14章 5つの大移動がはじまる
(2024/12/08 22:58:52時点 Amazon調べ-詳細)
では、以上です。
良き読書ライフを!