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書籍レビュー

【人と向き合う難しさ】『平行と垂直』は苦しくも希望を与えてくれるストーリーでした【感想】

2026年8日28日に公開予定の『平行と垂直』の小説を読みました。

元々映画で観る予定でしたが、先に読みたすぎてつい小説を買ってしまいました。

簡単な感想を言うと、人と関わることは大変だなと思いました。

誰もが必死に生きている。それでも人に迷惑をかけてしまう。

そこをちゃんと理解して尊重する姿勢が必要なんだなって考えさせられました。

 

物語は以下2人を軸に進んでいきます

  • 自閉スペクトラム症の兄・大貴(だいき)
  • 大貴の妹でカウンセラーの希(のぞみ)

 

二人は仲良くやっているんですけど、やっぱ上手く歩み寄れない部分もあります。

また、この二人以外のいろんな人間模様も見せてくれますから、フィクションとはいえそこそこリアルです。

感想

では、いくつかのポイントに分けて感想を述べていきますね。

人は傲慢なのかなと思う

大貴は自閉スペクトラム症という症状を持っていまして、人と上手くコミュニケーションを取ることができません。

ただ、何にもできないわけではなく、清掃員として丁寧な仕事はできるんですね。

で、ちょっと思ったんですけど、グラデーションなんですよ人ってね。

僕もコミュニケーションを取るのは苦手です。だけど、病気って診断されたことはありません。コミュニケーションが苦手と言ってもそれには上下あって、大貴は特筆して苦手だから病気と判断されるわけですね。

そう判断することで周りが対応しやすくなるというメリットはあります。だけど、勝手に病気として扱うのってなんか傲慢さも感じちゃって、、、。

僕からしたらキレやすい人間の方がよっぽど悪なんですけど、そういう人は病気と言われません。

結局、人の都合でレッテル貼ってるだけだとなんか思ってしまって、、、。

うん、こういうめんどくさいことを本書を読みながら思っていました。

向き合うことからは逃げられない

大貴と希は二人で生きているんですけど、それには理由があります。

端的に言うと、母親は亡くなってしまい、父親は蒸発してしまったからです。

父親はクズです。嫌なことや苦しいことから逃げてきました。

でも、そういうのから逃げ続けても、逃げ切れることはないんですよね。

実は先日ちいかわの映画を見たのですが、同じようなこと(嫌なことからは逃げられない)を思わされました。

僕も弱い人間ですから、苦しいことから逃げてきました。

でもそれって、どこかで必ず向き合わされるんですよね。

人生経験としても思いますし、本書を読んでいてもやっぱそうだよなって思わされました。

めっちゃ心に残るセリフあり

話の本筋とは関係ないんですけど、めちゃわかる!と思ったセリフがありますので抜粋してご紹介します。

「心にある想いって、口に出した瞬間から、言いたかった事から遠ざかっていきますから」

引用:『平行と垂直』p134

これ、わかる気がするんですよ。

自分の中にある本当の想いって、この世に存在している言語だけじゃ語りきれない感覚があるんですよ。

だけど、そんなこと言ってたらコミュニケーションが取れないので、それっぽい言葉で取り繕っていくしかない。そんな瞬間がたくさんあります。本当の想いを言うのが怖くて、ほぼ嘘をつくことだってあります。

だから、本当の想いは表情の方からの方が読み取れるように思うんです。

まとめ

本書の世界観は綺麗事がなくて、ちょっぴり苦しいです。

でもそういう世界と向き合うことで、より力強く人生を歩めるような気もします。

映画もぜひ観たいですね。