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中村天風

【知らないと損】中村天風が断言「積極的精神を持たないものに運命も健康も味方しない」

当記事は、以下の動画を文字起こしした内容となっております。

こんにちは、TKです。

今回は、中村天風さんの教えから「人生を前向きに生き抜くための3つの極意」についてお話しします。

僕たちは、人生で嬉しいこともあれば、つらいことや予想外のトラブルにも直面します。

でも、そのすべてを乗り越え、心と体を健やかに保ち、幸せな人生を築くためには、ある“心の態度”が必要です。

それが、「積極的精神」。

天風さんは、人生を健やかに、力強く歩むためには、

“あるとき”に特に注意しなさいと語っています。

今日お話しするのは、まさにその核心。

この動画を最後まで見ていただければ、「なぜ今の自分に積極的精神が必要なのか」が、きっと腑に落ちるはずです。

では早速、天風さんの言葉をもとに、人生を整えるヒントを見ていきましょう。

第1章:「積極的精神」を持たぬ者は、健康と運命に敗れる

最初にご紹介したい天風さんの言葉は、こちらです。

「人生に対して恒に積極的精神を堅持せざるものは、健康や運命の勝利者にはなれない」

この言葉を聞いたとき、僕はハッとさせられました。

なぜなら、「健康」や「運命」って、自分ではどうしようもない“外側のもの”だと思っていたからです。

でも、天風さんは真逆のことを言っています。

健康も、運命も、最終的には「自分の心の態度」によって決まるんだと。

ここでいう「積極的精神」って、単なるポジティブ思考とは違います。

無理に笑ってごまかしたり、現実逃避することでもない。

むしろ、たとえ困難の真っ只中にあっても、「自分は乗り越えられる」と信じ、堂々と向き合う“生きる姿勢”そのものなんです。

僕たちは、体調が崩れたときや、仕事や人間関係でうまくいかないとき、つい心が折れそうになりますよね。

「もうダメかもしれない」「なんで自分だけが」と、どんどんネガティブな思考に引っ張られていく。

でも、そういうときこそ、心を立て直す必要がある。

たとえば、「病は気から」という言葉がありますが、実際、心理学や脳科学でも、前向きな心が体に良い影響を与えることが証明されています。

有名な「プラセボ効果」ってありますよね。

偽薬を飲んでいるにもかかわらず、「これは効く」と信じた人の症状が良くなるという現象です。

つまり、「信じる心」「前向きな態度」が、肉体にまで影響を与えているということなんです。

これを人生全体に置き換えるとどうなるか。

運命に対しても、「自分にはまだやれることがある」「きっと打開できる」と信じる人は、奇跡のような展開を引き寄せる。

逆に、「もう終わりだ」と諦めてしまった人は、本当にそこで終わってしまう。

天風さんが伝えたかったのは、「人生の勝者になりたいなら、まず“心の姿勢”を積極的に保て」ということ。

その姿勢があって初めて、健康も、運命も、こちらに味方してくれるんです。

第2章:得意の時ほど、心を緩めるな

次にご紹介する天風さんの言葉は、人生の“落とし穴”について教えてくれるものです。

「人生に最も注意すべき事は、得意の時は一しほ心の備へを緩めぬよう心かけることである」

この言葉、聞いた瞬間にドキッとした人もいるんじゃないでしょうか。

僕もそうでした。なぜなら、人って順調なときほど、「自分はうまくいってる」「もう安心だ」って思ってしまうからです。

でも、天風さんはそんなときこそ「心の備えを緩めるな」と言っている。

たとえば、仕事がうまくいってるとき、健康に何の問題もないとき、家族も円満で、貯金も少し増えてきた。

そんなとき、つい「これからもこの調子でいけるだろう」って油断してしまいますよね。

でも、人生って不思議なもので、そういうときに限って、思いがけない落とし穴がやってくる。

実際、心理学ではこれを「正常性バイアス」と呼びます。

これは、「自分に限って悪いことは起きない」という思い込みのことで、自然災害や事故、病気などのリスクを軽視してしまう原因になります。

つまり、得意な時ほど人は“盲目”になる。

僕たちは、調子が悪いときには「もっと気をつけよう」「何か対策を立てよう」と注意深くなるけれど、

逆に、うまくいっているときは、「まあ大丈夫だろう」と自分を甘やかしてしまうんです。

天風さんの教えは、まさにこの人間の弱さに警鐘を鳴らしているんだと思います。

ここで大事なのは、何も「喜ぶな」「安心するな」と言っているわけじゃないってこと。

成功や順調な時期をしっかり味わいながらも、「今こそ気を引き締めよう」という心の構えが必要なんだと、天風さんは伝えています。

人間は、得意なときほど“自分の弱さ”が見えなくなる。

だからこそ、「調子がいい今こそ、心の姿勢を正そう」と意識することが、長く幸せに生きるコツなんじゃないかと思うんです。

「備えよ、常に」——これは人生を守る最大の知恵かもしれませんね。

第3章:健全な精神とは、積極的な心の態度でつくられる

最後にご紹介する天風さんの名言はこちらです。

「健全なる精神は、人生の一切に対して、其心の態度が積極的である時にのみ正しく作為される」

これはつまり、心が健やかであるためには、人生に対して前向きな姿勢を貫く必要がある、ということです。

天風さんは、精神の健康とは単にストレスがない状態や、落ち着いた心を指すのではなく、

むしろ“どんな出来事にも積極的な心で向き合う”という態度によってこそ養われるのだと説いています。

この考え方は、現代の心理学とも深く一致しています。

たとえば、近年の心理療法では「認知の偏り」がメンタルヘルスに大きな影響を与えることが知られています。

人はストレスや困難に直面すると、無意識のうちに物事を否定的に捉えたり、自分を責めるような思考に陥る傾向があります。

こうした思考のクセは、うつ病や不安障害といった心の病につながりやすいことが、多くの研究から明らかになっています。

逆に言えば、自分の心の態度を少しでも前向きに整えること、

たとえ状況が厳しくても「どうにかなる」「学びがある」と捉え直すことができれば、

精神の健康は大きく保たれやすくなる、というのが科学的な事実です。

実際、「ポジティブな再評価(positive reappraisal)」という心の使い方があります。

これは、つらい出来事や失敗の中からも何かしらの意味や価値を見出そうとする考え方で、

このような心の態度を持つ人は、ストレスに強く、回復力(レジリエンス)も高いことがわかっています。

つまり、健全な精神とは「何も問題のない状態」ではなく、

問題があってもなお、それに対してどう心を向けるかによって作られる、ということなんです。

たとえば雨の日に「ついてないな」と思って一日を過ごすのか、

「この雨のおかげで草木が潤う」と受け止めるのか。

同じ現実でも、心の向け方によって、感じ方も、その日の質も大きく変わってきます。

天風さんは、「心の態度は自分で選べる」と教えてくれました。

この“選択する意識”こそが、精神の安定と充実をもたらす鍵なんです。

僕自身も、昔は不安な出来事があるたびに心が乱れて、周りのせいにしたり、自分を責めたりしていました。

でも、天風さんの教えに出会ってからは、「いま自分は、どんな心の態度でこの出来事を見ているか?」と意識するようになりました。

すると、状況が大きく変わらなくても、心の重さがすっと軽くなる瞬間が増えていったんです。

健全な精神は、生まれつきのものでも、特別な才能でもありません。

日々、自分の心をどう使うか、どう受け止めるかという“積極的な心の習慣”から、誰にでも育てていくことができる。

天風さんのこの言葉は、そのシンプルだけど力強い真理を、僕たちに教えてくれているんだと思います。

まとめ

ここまでお話ししてきたように、天風さんの言葉には、現代の僕たちの心に深く響く真理が込められています。

まず、

「人生に対して恒に積極的精神を堅持せざるものは、健康や運命の勝利者にはなれない」

という言葉は、どんなに環境が整っていても、自分の心が消極的であれば、人生の本当の意味での成功や幸福には到達できない、という厳しくも温かい教えでした。

そして次に、

「人生に最も注意すべき事は、得意の時は一しほ心の備へを緩めぬよう心かけることである」

という言葉からは、人生の“良い時こそ油断しない”という、まさに真理ともいえる姿勢を学びました。浮かれず、足元を見つめることが、長く幸せを保つ鍵なんですよね。

最後にご紹介したのは、

「健全なる精神は、人生の一切に対して、其心の態度が積極的である時にのみ正しく作為される」

という名言でした。

心の健康は、外の環境ではなく、“自分の心の態度”でつくられるという、非常に実践的な教えです。

天風さんの教えは、どれも「自分の心をどう使うか」が鍵になっています。

外の出来事に振り回されるのではなく、内なる態度を整える。

それが、健康にも運命にも勝つための、人生の本質的な力になると僕は感じています。