今回は、僕が一番好きなミステリー小説でもある「容疑者Xの献身」の感想を淡々と述べていきます。また、ネタバレはしないのでご安心ください。
この本は、天才物理学者の湯川学がある事件を解決する過程を描いた、科学ミステリーの代表作となっております。有名なガリレオシリーズの1作品でして、ご存知の方も多いと思います。
本作品はいわゆる「倒叙ミステリー」でして、犯人や犯行の様子がある程度分かっている状態で話が進んでいきます。したがって、かなり最初の方で犯人や犯行の様子は明らかになるんですね。ただ、本当に大事な部分だけは隠されているので、読み手を最後までドキドキさせてくれます。
なぜ僕がこの本を好きかと言うと、愛の尊さや狂気を感じることができるからです。この作品は殺人事件を解決することがメインのストーリーとなっていますが、本質はそこにはありません。この本が描いているのは、「愛」です。
愛は人生を彩る要素であると共に、人を狂わせる要素でもあることが、「容疑者Xの献身」では描かれています。僕は最初映画でこの作品を観たのですが、映画も凄く見応えがあって面白いです。
これほど重厚なストーリーを描く東野圭吾は、本当に凄いと思います。かなりオススメの小説ですので、ぜひ読んでほしいです。