会計

自己資本比率とは?「意味・目安・計算方法」をまとめて解説!【具体例付き】

こんにちはTKです。(@lasdream03

私は大学生の頃から簿記の勉強を始め、簿記2級を取得しました。現在は、製造業の経理として働いています。

ユキちゃん
ユキちゃん
投資の指標でよく目にする自己資本比率って何なんだろう?「意味、目安、計算方法」を知って、使いこなせるようになりたいなぁ。

ユキちゃんのような疑問を持っている人に向けて、この記事は書かれています。

 

投資の指標としてよく用いられる「自己資本比率」ですが、イマイチ使い方がよくわからない人もいると思います。

ですがご安心を。自己資本比率の意味や計算方法は決して難しくはないので、この記事を見れば「誰でも簡単に」理解できるでしょう。

また、「どのくらいの%なら良いのか?」「実際の決算書類を見て計算したい」といった目安や具体例も併せて解説し、より深い知識が身につく構成にしております。

それでは、ごらんください。

自己資本比率とは?→「総資産に対して、負債に頼っていない資産の割合」です

まずは、自己資本比率の固い定義を見てみましょう。

自己資本比率(じこしほんひりつ、equity ratio)とは総資本に対する自己資本(株主資本と評価・換算差額等の和)の比率。

引用:Wikipedia

はい、何が言いたいのかよくわからないです。もう少しわかりやすく表現しますね。

自己資本比率とは「総資産に対して、負債に頼っていない資産の割合」です。

…わかりましたか?

「よくわからん!」という人の為に、具体的な数字も交えて解説しますね。

そのお金は自分の?それとも他人の?

例題:A君は500万円の現金を持っています。そのうち、450万円は消費者金融で借りたお金です。この時、A君の自己資本比率は何%でしょうか?

自己資本比率とは「総資産に対して、負債に頼っていない資産の割合」

この言葉を思い出してもらえれば、%を導けると思います。

 

では、答えを言いましょう。

答えは10%です。

計算方法は以下の通り。

  1. まずは、返す必要がないお金(純資産)を計算します。純資産:500-450=50
  2. 計算した純資産を、総資産で割って100を掛けます。自己資本比率:50÷500×100=10%

※100を掛けているのは、「%表記」にするためです。

自己資本比率で何がわかるか?→会社の「安全性」がわかります

A君の自己資本比率が10%ということが明らかになりました。ではこの10%という数字で何がわかるのでしょうか?

それは会社の「安全性」です。

A君は500万円の現金を持っていますが、そのうちの10%だけ自分のお金で、残りは全て他人から借りたものです。ということは、もしA君が多額の借金の返済を求められたり、何かしらのトラブルで収入が途絶えたりすると、すぐに純資産(所有権が自分にある資産)は底をついてしまうでしょう。

余談ですが、純資産が0より下になることを、専門用語で「債務超過」と言い、非常に不健全な財務体質と評価されてしまいます。

 

「専門用語があるとわかりにくい!」という人のために、感覚的に説明しましょう。下の表をごらんください。

名前 A君 B君
持っている現金総額 500万円 400万円
借金総額 450万円 100万円

どちらのほうがお金に余裕があるように見えますか?単純な現金の量で見れば、A君の方が上ですよね。しかしこの表を見て、「B君のほうがお金に余裕がある」と判断したと思います。

その考えであってますよ。

仮にB君が借金の返済を迫られても、全て返すことが可能です。トラブルで収入が途絶えても、「純資産である自分のお金」を使って、ある程度の期間は生活していけますよね。このように考えると、A君よりもB君の方が、「財務体質は安全である」と判断できます。

ここまで人を例に説明してきましたが、会社でも全く同じことが言えます。自己資本比率が高ければ、不景気になっても耐える体力があると見なせる、つまり安全性が高いと言えるのです。

 

さて、ここで自己資本比率の意味についてまとめましょう。

  • 自己資本比率とは、会社の安全性を見る指標である
  • 自己資本比率は「純資産÷総資産×100(%)」で計算できる
  • 自己資本比率が高ければ高いほど安全

この3点を覚えてもらえばOKです。

自己資本比率の目安は?【業種別にまとめました】

自己資本比率の意味がわかったところで、次に目安を確認しましょう。

実はこの自己資本比率、業種によって目安が異なるので注意する必要があります。

 

業種別の自己資本比率は以下の通りです。

製造業 51%
電気・ガス業 23.1%
情報通信業 51.5%
卸売業 37.9%
小売業 42.5%
クレジットカード業、割賦金融業 10.8%
飲食サービス業 45.9%
生活関連サービス業、娯楽業 38.5%

引用:経済産業省

 

ざっくり40%くらいが平均値になります。

40%を目安にして、自己資本比率の高低を見極めましょう。

金融業の自己資本比率が低い理由は?→信用創造という魔法を使っているから

上の表を見て、金融業の自己資本比率がやけに低いことに気づいたでしょうか?

自己資本比率が理由は、金融業が信用創造という魔法を使っているからです。

「…しんようそうぞう?」と思われたかもしれませが、信用創造については記事の趣旨から逸れますので、説明は割愛します。(意味を知りたい方はこちら→News VESTA

金融業は他業種に比べて自己資本比率が低くなる傾向にあるので、注意しましょう。

【実践編】自己資本比率を計算してみよう

ここまでの説明で、「自己資本比率の意味、目安」をざっくりと把握できたかと思います。

では、実際の会社の数字を用いて、自己資本比率を計算してみましょう。

日本マクドナルドホールディングスの自己資本比率は何%?

例として、日本マクドナルドホールディングスの自己資本比率を計算します。

その前に

自己資本比率の計算に必要な数字をもう一度見ておきましょう。

  • 総資産
  • 純資産

この2点の数字は、会社のホームページにある「有価証券報告書」という資料で確認可能です。(非上場会社は資料が無い可能性が高い。)

 

では、実際に計算してみましょう。

総資産と純資産は「貸借対照表」という表に記載されています。

総資産を赤枠で、純資産を青枠で囲いましたのでご確認ください。

※この資料は2018年12月現在の数字です。

総資産(負債純資産合計)は「210,737」、純資産は「146,226」となっていますね。この数字を当てはめると、自己資本比率は以下の通りになります。

 146,226÷210,737×100=69.4%

飲食サービス業の平均は45.9%でしたので、日本マクドナルドホールディングスの自己資本比率はかなり優秀だと言えますね。

このように目安と計算方法を知っていれば、簡単に会社の安全性を確認することができます。

実は計算しなくても、自己資本比率はわかる

わざわざ自己資本比率を計算しましたが、実は自己資本比率は重要な指標なので、有価証券報告書の上部に計算結果が書かれていることが多いです。

69.4%と書かれてますね。

手っ取り早く知りたければ、最初から計算結果を見てしまいましょう。

自己資本比率の「意味・目安・計算方法」まとめ

では最後に、この記事のエッセンスをまとめましょう。

  • 自己資本比率とは「総資産に対して、負債に頼っていない資産の割合」
  • 自己資本比率を見ると、会社の安全性がわかる
  • 自己資本比率は高ければ高いほど安全
  • 自己資本比率の目安は40%
  • 自己資本比率は「純資産÷総資産×100(%)」で計算できる

この記事の知識を、会社分析に活かしてもらえたら嬉しく思います。

ディープくん
ディープくん
この記事は以上になります。最後まで読んでくれてありがとうございました!

参考文献

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